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「しかも触りながら他のヤツの名前を呼びやがる。失礼だとは思わねぇか?」
「ラグは飼ってた猫で、んむ、」
「ほう?
俺と猫を一緒にするとは良い度胸じゃねえか」
レオナさんが顎を掴む力を強め、爪が更に食い込む。ちりちりとした痛みが走る。心なしか、顎骨もみしみしと音を立てている気すらする。
痛みに思わず眉を歪めると、私を見下ろしていたレオナさんが、ふと僅かに視線をずらし、空いた片方の手で少し乱暴に私の頬を拭った。その指先は赤く染まっていて、ややあって血だと気付く。
爪で頬を切ったのだろう。
私がそれから目を離せずにいると、レオナさんはおもむろにそれに舌を這わして舐めとった。
褐色の肌、同色の唇から伸びた舌がやけに赤くて、くらりと目眩がした、ような。
私の視線に気づいたのか、レオナさんがにやりと口角を上げて笑う。
「なんだよ」
「え、んん」
それは噛みつくようなキスだった。
気付けば目の前にレオナさんがいて、唇に触れた熱を取り込まないように、私は口元に力を込める。
レオナさんは何度か舌先で私の唇をつついて、開かないことを察すると一度口を離して舌打ちを落とした。
私がたまらずに、は、と息継ぎに口を少し開く。そんなつもりはなかった、けれどレオナさんは見逃してはくれない。
「んんぅ……!」
僅かに開いた口の隙間に、角度を変えてあつい舌が捻じこまれる。
さっきよりも深くまで熱が届いて、一瞬した鉄の味なんか分からなくなる。
歯をなぞり、上顎を撫で、舌を絡ませられる。それに背筋がぞわぞわとして生理的な涙が浮かぶ。
口腔内で暴れまわる熱が私の熱を煽るから、くらくらして、酸素が足りなくて、私は逃げたいのに、顎を掴むレオナさんの手がそうはさせてくれない。
酸欠の頭で、どうにか縋るようにレオナさんの手首に手をかける。そうしてようやく呼吸が許された。
「はぁっ、は……」
なんてことを、と非難を込めてレオナさんを睨み付ける。しかし、レオナさんはそれを鼻で笑う。
「そんな顔じゃ、説得力の欠片も無いな」
真っ赤で涙目、そんな顔して煽ってるのか?
耳元で囁かれて、ぬれた息が耳に触れる。ぴく、と少しでも感じたのだから、もうこれはきっと私の敗けだ。
きっとそれは熱情
[無防備な草食動物は肉食動物に喰われて、それから]
2020/5/11
(気付いてたけど好きにさせてあげるくらいには監督生のことが好きだったりしたらいいな)
▼.The moment I gave up this love / トレイ→←▼.きっとそれは熱情 / レオナ
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硝子屋(プロフ) - 食パンさん» リクエストありがとうございます。ゆっくり更新になるとは思いますが、気長にお待ちくださると幸いです。 (7月11日 23時) (
レス) id: bfedb6e9a1 (このIDを非表示/違反報告)
食パン(プロフ) - あのぉ趣味でやってるなら申し訳ないのですが厚かましいお願いです。レズで元の世界に彼女もちの監督生夢主と、本気で夢主を墜とすつもりでいるルクハンをお願いしたいです！※夢主は彼女から離れるつもりはないあと夢主は女の子。これからもほどほどに頑張ってください (7月10日 18時) (レス) id: 1be4b3aa35 (このIDを非表示/違反報告)
硝子屋(プロフ) - ハイドさん» 返信遅くなって大変申し訳ありません……！リクありがとうございます、承りました！ただ、私情によりこれから先更新できる頻度が少なくなってしまいますので、気長にお待ちくださると幸いです……。 (2021年2月2日 20時) (レス) id: c0a77834dc (このIDを非表示/違反報告)
ハイド - 初めまして！リクエスト良いですか？キャラに盛る毒を夢主が奪って飲み込んだらをお願いします！キャラはフロイドでお願いします！ (2021年1月31日 11時) (レス) id: 76fb91e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
硝子屋(プロフ) - ソーダさん» ありがとうございます〜〜！そう言っていただけるのが何より嬉しいです……！ (2020年12月24日 18時) (レス) id: c0a77834dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：硝子屋 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年3月2日 16時
