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「他人からはマイナスに見えるような個性でも、自分なりに生かせる方法を見つけ出せたらプラスに変えられることもいっぱいあるんだ」
『…そうだよね』
「なるほど、プロの言葉は含蓄があるのう…」
博士にそう言われて嬉しそうに「いやぁ」と口を揃える選手達。…ほんとに博士の言う通りだ。
頑張る人達の味方…ってね!
「他になにか聞きたいことはあるかな?」
「はぁーい!」
この流れで、優しくそう言ってくれる遠藤選手。
元気よく手を挙げたのは子供たち…ではなく、
『…コナンくんかい』
「フリーキックのコツを教えてっ!」
手を挙げたまま無邪気そうに言う新一の頭を掴むおじさんの手。
そのままぐりぐりと力を込めるおじさんに、新一は「うあ…」と声を漏らした。
「コラァ!ガキの癖に生意気だぞ!!」
「そんな、構いませんよ!まだ少し時間あるからちょっとやって見せようか?」
ぱあっと嬉しそうに顔を輝かせたかと思えば、大きく頷く新一にきゅんとしたのは内緒。
『…かわいい』
「あら、素直ね」
『ひえっ!!哀ちゃん!!!』
…隣にいた哀ちゃんにはクスリと笑われたけど。
ゴールの方へと移動する選手たち。
そんな彼らがよく見える場所に立った私たちはその光景をじっと見た。
「蹴り方はインフロントで、それで蹴るっていうより擦りあげるという感じかな」
キッと睨むようにゴールの奥を見た遠藤選手…、が蹴ったボールは、綺麗にカーブしてゴールに入った。
·
《────ゴォォォル!!!》
スタジアムの中で巻き起こる歓声。
綺麗に入ったゴールに、スピリッツの応援席にいる私たちの周りはガックリと肩を落としている人ばかり。
「すげえっ!教えてくれたフリーキックと同じだ!」
…そんな中で、テンションが上がってるサッカーバカが1名。
立ち上がって喜んでいる新一に、子供たちはむっとする。
「ちょっとコナンくん!」
「どっちを応援してるんですか!」
「江戸っ子が大阪のチームを応援すんなよな!」
子供たちからのブーイングに「わぁったよ…」と座り直した新一。
…子供たちに怒られてやんの。
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ぱぴこ(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しい限りです!!ぜひこれからもよろしくお願いします! (2019年5月23日 20時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - おおおお毎回お話が面白すぎて毎日楽しみです!頑張って下さい! (2019年5月22日 18時) (レス) id: fc9bd81442 (このIDを非表示/違反報告)
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