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□29. ページ30

新一 side.





“爆弾のタイマーはまだ止まってない”

本浦さんの家にて全ての真相に気がついた俺はある場所を目がけて走っていた。


スケボーも無い今、走ったところですぐに辿り着けるような場所では無い。



───やべぇ、このままじゃ間に合わねぇ。


そう悟った時だった。
クラクションが耳に響き、俺はハッと振り返ると足を止める。

そこに居たのは、すっかり見慣れた黄色のビートルだ。

俺の横に止まると、ドアが開いて中から「おい、大丈夫か…!」と呼びかけてくる博士。



「あ、ああ。それよりなんでこんなところに…」


不思議に思い、ぽつりとそんなことを尋ねれば後ろから顔を覗かせたのは子供たちだった。



「博士から全部聞いたよ!」

「1人で行くなんて水臭いです!」

「かっこつけてんじゃねーぞ!」

「オメーら…」


車に乗り込んでドアを閉めれば、後部座席の奥に座っていた“彼女”が視界に映った。


『…もう、私のこと置いていくなんてずるいよ』

「愛花…」

『コナンくんの居場所なんて、すぐ分かっちゃうんだから』


普段は邪魔だなんだとか言ってメガネをかけないAだけど、満足そうに笑うとメガネの縁を指で押し上げた。

小さく息を吐いて「ったく…」と呟いた俺は博士に東都スタジアムへ向かうように頼む。



「飛ばしてくれ博士、もうあまり時間が…」

「分かっとる!しかし、なんでまた東都スタジアムなんじゃ…あそこはまだ修理中じゃろ!」

「あそこが今回の事件の発端であり、最終ゴールだったんだよ」


博士にその説明をしているところだった。
後ろで光彦の携帯で流していた中継を見ていたらしいAが「あーっ!!」と声を上げた。

驚いて振り返れば、Aが不安そうな表情で俺を見ていた。



『蘭と園子が…、国立競技場に…!』

「…いや、あそこは大丈夫なはず、」

『……ほんと?』


不安げな表情は変わらないまま。
俺は携帯で時間を確認すると、Aの頭に手を乗っけた。



「オメーは心配すんな…!」

『う、うん…』

□30.→←□28.



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ぱぴこ(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しい限りです!!ぜひこれからもよろしくお願いします! (2019年5月23日 20時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
- おおおお毎回お話が面白すぎて毎日楽しみです!頑張って下さい! (2019年5月22日 18時) (レス) id: fc9bd81442 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぴこ。 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月18日 22時

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