中編 ページ23
太宰side
1日目はターゲットと会うだけだった。
もちろんポートマフィアのことは隠して。
2日目は行きたくもないヨコハマの街を回った。
こんな奴といても全く楽しくない。
3日目は身体の関係を持った。
抵抗せず、私に惚れているようだ。
それから二週間が経って、漸くマフィアに帰れる。
あの女性の汚い声がこびりついて離れない。
『だ、ざい様ぁ…はぁっ…んぁあ』
「気持ち悪い。」
朝起きて、素裸の彼女を軽蔑するように吐き捨てた。
Aに逢いたい。
「では私は帰らないと。さようなら。」
『待って…行かないで…』
「ごめんね?」
精一杯の笑顔を作って出て行く。
彼女の泣き声が聴こえた。
ポートマフィアに戻り、執務室へ向かう途中、中也に会った。
「やぁ。」
『おい。執務室へは行かない方がいいぞ。』
「如何して?」
『………』
中也は答えてくれなかった。
何故だ?
…真逆
「Aちゃん!!!!」
私は何時もの様子で、
おかえり
と云ってくれる彼女が居ると思っていた。
私が視たのは、今にも泣き崩れそうな彼女の顔。
心なしか目が腫れて居る。
『何処に…行っていたんです?』
元気の無さそうなか細い声で彼女は云った。
「云えない。」
『!!!二週間もッ連絡も取れずに…!恋人が何処かに行っていて心細くならない人なんて居ません!!!』
遂に彼女は泣き出してしまった。
ターゲットのあの泣き声より、ずっとずっとずっと胸が痛かった。
336人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜深 奏(プロフ) - うどんさん» そうですか… (2018年6月6日 7時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - どうやら最新作にURLが上書きされてしまったようです…何度もすみません… (2018年6月6日 6時) (レス) id: d550fea9be (このIDを非表示/違反報告)
桜深 奏(プロフ) - 問い合わせフォームにURLを教えて欲しいと言えば教えてくださる筈です! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
桜深 奏(プロフ) - 今見たのですが、ネットの方でも作品が見れないので、問い合わせフォームに行った方がいいかもしれません。 (2018年6月6日 6時) (レス) id: 9f2d58895d (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - できませんどうしましょうえっと (2018年6月5日 23時) (レス) id: dfb4fe35b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うどん | 作成日時:2018年5月22日 23時