ぶっちゃけどんな奇抜な格好してても、慣れれば受け入れられる ページ4
「なに、何でそんな豆鉄砲食らった鳩みたいな顔になってんの。お腹壊した?」
私の異変に対する異変に気付いたはいいものの、男の人からはそんな鈍感な言葉しか出てこなかった。
「ち、違いますよ!そうじゃなくて、その、私の知ってる場所じゃなくて....」
「そりゃお嬢さんが迷子になってんだから知らない景色だろうよ、そんなに違うの?自分の町と。」
「あの、違うというどころではなくて....いえ、やっぱり何でもないです。」
これ以上素直な言葉をこぼしていると不審がられる気がして、言うのをやめた。
「そう?んじゃ、行きますか。」
案外あっさりと受け入れて、スタスタと歩き始める彼。
後ろから彼の背中を見失わないように着いていく。
通り過ぎる違和感に耐えながら、今見える希望をしっかりと見つめて足を進めた。
(それにしても、)
この男の人、随分と奇抜な格好をしている。
和服と洋服のこんな組み合わせ見たことがないし、何より腰に木刀さしてるのが珍しい。
ちょっとパッとしないけど、目鼻立ちは綺麗に整っていて、こんな奇抜な服装でも上手く着こなすだけのイケメンではある。
背丈も十分あって、肩幅や腰つき、腕なんかは正に成人男性の肉体そのもの、しかも体格がいい方の。
そしてなんと言っても目立つ銀色の天パ。
普通じゃ有り得ない。
コスプレイヤーの違和感のあるウィッグとは別物の、本当に地毛を思わせる見事なまでのナチュラルな銀髪だ。
(この人は一体何者だろう...。)
途中からそんな事しか頭に残ってなかった。
「あ、ねぇ、ちょっと一休みしない?」
立ち止まったかと思えば、私の方を振り返り、ニヤッと笑ってみせた男の人。
少し無邪気な表情で歩み寄るそこは、団子屋という看板を掲げた小さいお店だった。
「じーさん!あんことみたらしよろしく!」
「あいよ!」
常連客ように慣れ親しんだ様子で、腰掛けに座る男の人。
しばらくすると、背後から注文した団子を2本ずつ皿に乗せて持ってきたおじさんがやって来た。
そしてその皿を男の人に渡すなり、彼の肩をバシバシと叩きながらにんまりとした笑みで話し始めた。
「銀さんも隅におけねぇなぁ!またこんなべっぴんさん連れて来てよォ!俺にも紹介してくれよ!」
「じーさん自分の歳いくつだと思ってんの。」
漫才のようにコミカルに冗談を言い合う二人は本当に仲睦まじいものだった。
でも私は、日が暮れて空が暗くなるにつれ募る不安に怯えていた。
逃げるは恥だが逃げるが勝ち、だがやはり恥に変りはない→←迂闊に個人情報を漏洩するのは危険なので気を付けよう
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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時