未成年同士で会話に花を咲かせましょ ページ22
銀さんがようやく本気で私のご飯を買いに行ってくれると、残されたのは未成年の子供だけになった。
「ねえ、Aさん。さっき言ってた事ってホントですか？」
少し静かになった部屋で口を開いたのは新八くんだった。
「ん？何が？」
「傷を負った時、誰もいなかったって話。それとも記憶が曖昧になってただけですか？」
「ううん、ホントだよ。本当に、誰にやられたわけでもないのに急に傷口が開いたの。
あと、脇腹を傷付けられる前に、最初は左肩に強い痛みを感じて、まるで、こう、誰かに殴られるみたいな。
んー、でも、夜だからちゃんと見えなかっただけで、やっぱり誰かいたのかな....ごめん、もう分かんないや。」
ひとしきり言いたかったことを言い終えるまで、相槌を打って聞いてくれた。
「不可解ですね...もうこんな事、起きないといいんですが....Aさん、今後とも気を付けないといけませんよ！
その時誰かいたらいたで、危ない人物に目を付けられたのなら尚更危ない事ですし。」
新八くんは深刻な顔で私のことを心配してくれているようだった。
「ありがとう、新八くん、心配してくれて。」
不意に口からそんな素直な言葉がこぼれて、
「い、いえ！！心配して当たり前ですよ！礼を言う程の事じゃありません！」
と否定しつつ、少し照れた様子の彼。
「そういや、Aはパピーやマミーに電話とか連絡しなくて大丈夫アルか？うちの子が帰ってこない〜！って騒いでるかもヨ？」
すると神楽ちゃんが、襖の空いた向こうで、居間の椅子に座りながら私に聞いてきた。
「ううん。あのね、私、その....迷子じゃなくて、家出してきたんだ、本当は。」
「「えっ！」」
二人の驚いた声が重なった。
「家出したアルか！私と一緒ネ！」
目を輝かせて楽しそうに話に食いついた神楽ちゃん。
「えっ！神楽ちゃんも家出してるの？？」
思いもよらぬ衝撃の事実に私は聞き返す。
「そうアル！ま、パピー公認の家出アルけど。」
(お父さん公認の家出って....ただの独立じゃ)
疑問が浮かんだものの、口には出さなかった。
「そうだったんですね....でも、それだと、それこそご両親心配してるんじゃないですか？今ごろ。」
「うーん、心配してくれるようなロクな人、うちにはいないから、いいんだよ。」
適当なことを言うと、新八くんは申し訳ない事を聞いたかも、と反省した様に黙った。
その様子を見て今度は私が反省した。
異世界に行っても人間の必需品は変わらない→←知ってたか？余裕って、お金で買えるんだぜ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー！鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね！ありがとうございます！(´∀｀*)続編というか、新作ですが；； (2019年7月15日 9時) (
レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして！コメントありがとうございます！！ご感想とても嬉しく、励みになります！｡°(°´∀`°)°｡銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽｀*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです！とても面白いです！この作品が大好きです。更新頑張ってください！ (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のと丸 | 作成日時：2019年7月10日 22時
