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フェイタンside ページ14

【フェイタンside】



ワタシはAの手を握って戦場に足を踏み入れた。



目の前には数え切れないくらいの先頭集団と、おそらく念能力者である頭がたっていた。



そいつの名前はロクと言うらしい。



変な名前←



ロク「旅団も落ちたものだな。


他のメンバーは俺の部下に顔に傷をつけられたみたいだぞ。」



フェイ「顔に傷を負わせたぐらいで調子乗ってるお前らよりは落ちぶれてないね。」



ロク「っ…てめぇ!!


お前ら殺っちまえ!」



その合図で後ろで待機していた部下どもが一気に襲いかかってきた。



ワタシはAを庇いながらどんどん人を殺していく。


でも今まで人を守りながら闘ったことがなかったので相手が中々の手練ってのもあり、ワタシは少し苦戦していた。



一対五百人じゃ不利すぎる。



ロク「おうおう、もう終わりか?」



フェイ「何言てるか。まだまだこれからね。」



とか言っておきながらそろそろ限界が近い。



すると一人の戦闘員がAに向かって銃を撃った。



ワタシは咄嗟にAの前に出てその弾を直で受ける。



念でガードしようにも生憎もう残っていなかった。



でもAが死ぬよりはとワタシはAを庇ってその場に倒れる。



今にも消えそうな視界の中、Aは涙をポロポロと流してワタシの手を握る。



恐怖で声が出ないようだ。



彼女の手は震えていた。



呼吸の隙間から出る嗚咽にも恐怖の色が混ざっていた。



ふと彼女の零した涙がワタシの口の中に入った。



少ししょっぱいけど甘い涙。



その瞬間、身体が浮遊感に襲われる。



直後、身体が軽くなるのを感じてさっき撃たれた箇所を見ると何事もなかったかのように傷一つ残っていなかった。



その本人は疲れたからかワタシの膝の上でスヤスヤと寝ている。



フェイ「何が…起こてるね。」

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作者名:きなこもち | 作成日時:2021年4月16日 17時

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