10話 ページ11
その日の放課後、堀部対殺せんせーの『負けた方が死亡』という戦いで敗北した堀部はシロに抱えられしばらく休学する事になった。
梅雨もあけ衣替えの季節。
今日から衣替えだということを忘れていたAはその事を朝に思い出し急いで夏服を取り出した。
この時、急いで着替えたのがいけなかったのだろう──
「みんなーおっはよー！」
教室のドアを開け盛大に挨拶をする。
Aの声聞いて数人がこちらを振り返った。
「あ！渡辺さんおは…」
いつもなら元気よく挨拶を返してくれるはずの茅野がいきなり静かになった。彼女だけではない、こちらを見ていたクラスメイトはほとんどが固まっている。
「え、なに？」
よく見れば彼女達の視線はAの胸元に注がれているではないか。
その事に気づき自分の体を見下ろすと昨日まではあった"それ"が無くなっていた。正確に言うと小さくなっていた。
「あー…パット仕込むの忘れたわ」
いわゆる胸パッドである。
ビジュアル命のAとしてはやはり少しでも盛りたいのだ。
心なしか少し気まずそうにしている皆をよそに独り言を漏らす。
「まぁいっか！アレ地味に蒸れるし──カエデほど貧乳じゃないしねー！」
無遠慮に放たれたその言葉に茅野が怒りをあらわにする。
「ちょっと！それどういう意味よ！！」
「そのままの意味ー」
「あはは、」
そんな２人のやり取りに潮田は乾いた笑いをこぼした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆ(プロフ) - 頑張ってください！ (11月25日 12時) (
レス) id: 808ea90ce0 (このIDを非表示/違反報告)
初心ちゃん(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！とても励みになります。これからも楽しんで頂けるように頑張ります！ (11月25日 0時) (レス) id: cbaef7a191 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - すごく面白いです！続き楽しみにしてます (11月24日 20時) (レス) @page5 id: 808ea90ce0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：初心ちゃん | 作成日時：2023年11月23日 2時
