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今世 真っ黒なカレー ページ23

─ピンポーン


『 もしもーし!私!隣人の琴真似だけど、伏黒少年いるかなー?』


ガチャ。


「……本当に来た」


少しだけ開いたドアに足を突っ込み無理やり中に入る。


『今日の晩御飯決まってる?』

「……これですけど」


玄関の上に置いてあるコンビニの弁当を指で指す少年。


『 そんなんだと思ったよお姉さんは!だから、はいこれ!』

「 ?? 」

『今日はお姉さんがカレーを作ってあげよう!』


_____
___
_



『ご、ごめんね伏黒少年……』


なんでだろう。裏面に書いてあった説明どうり作った筈なのに!


「…………」


突然押し入った私に怒ることもせずリビングで大人しくしていた少年は目の前の真っ黒なカレーを真顔で見つめていた。


『ご、ごめんね少年……これは私が食べるからとりあえず今日はそのお弁当食べ………少年!?』


一応持ってきていた李が作ってくれてた栄養満点の愛妻弁当(李曰く)を渡そうとしたら、伏黒少年は真っ黒なそれを口に運んでいた。


「ゴホッ…………あんた突然お世話するとか言って押し掛けた割に料理下手くそなんですね」


眉を歪めながら食べ続ける少年。


『や、やめなよ。絶対それ体に悪いよ?』

「 体に悪いもの入れたんですか?」


ようやく食べる手をやめたかと思えば出会った時みたいに警戒心MAXの顔に軽蔑するような視線を上乗せした表情を見せる少年。


『 入れてないよ!?』

「 じゃあ、大丈夫でしょ」


それからも終始不味そうに顔を歪めながら完食したみたいで。



「ご馳走様でした」

『う、うん 』


珍しく混乱していた頭を冷静に落ち着かせていると食べ終わったお皿を台所に持っていく伏黒少年。


『美味しかったです』

「 え?」


水道の音のせいかそれとも彼の声が小さかったからなのか予想だにしない言葉が聞こえた。


『ふふ、あははは』

「!?」


なんだがこんな小さい子供に混乱させられている自分や、子供に気遣われてる自分がおかしくて笑ってしまう。


『 少年、こっちにおいで 』

「 ?……」


朝の出会ったた頃の警戒心はどこに行ったのやら素直にこちらに近づいいてくる。

近くに来た伏黒少年の頬には台所の高さが合わないのか泡がついていた。


『 まさか子供に気遣って貰うなんて思いもしなかったよ。君をお世話するために来たのに私がお世話された気分だ』

彼と視線を合わせるために膝をつき頬に付いた泡を指で拭き取る。

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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ヒョエーーー!そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります!ありがとうございます߹ᯅ‬߹ (2022年11月8日 14時) (レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます!夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです!! (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:武藤で無糖 | 作成日時:2022年10月23日 15時

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