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・口調 ページ9

胡蝶「Aさん!」



しのぶがAを呼ぶと、帰ろうとしていたAはゆっくりとしのぶの方を振り返った。



胡蝶「今日って任務入ってないですか?」



A「御座いません」



Aは表情筋一つ動かさず淡々と答える。



胡蝶「一緒に甘味所行きませんか?」



A「…失礼でないのなら」



甘露寺「あっ!しのぶちゃん、私も行きたいわ!」



話を聞いていた蜜璃が身を乗り出して訴えた。



胡蝶「いいですよ。Aさんも良いですか?」



A「はい」



伊黒「待て、甘露寺も行くなら俺も行く」



宇髄「いや、派手に柱全員で行くぜ」



不死川「おい冨岡ァ、どこ行こうとしてんだァ」



冨岡「……(家にある)鮭大根とってから(甘味所に)行く」



宇髄「甘味所でも鮭大根食べるのかよ」



貴「………」



そんな柱のやりとりさえもAは特に気にも留めていないようだ。
人形のように動かない。
その美しい顔が心の底から微笑むことができれば必ず可愛いのに、と柱は思った。



胡蝶「Aさん行きましょう?」



しのぶがAの左手を掴もうとするとAは少し体を震わせた。
表情こそ変えていないが少し焦っているのだろうか。


不思議に思いながらもその手を優しく引いて柱は歩き出した。




Aは甘味所に着く頃には何も感じていない人形に戻っていた。




甘露寺「桜餅を50個お願いします!」



尋常ではない注文。
一般人なら初見であれば必ずと言って驚くのにこれにもAは相変わらずだった。



胡蝶「Aさんは何が良いですか?」



しかしAは、



A「いいえ、先にお決めください」



と、断った。



こう返答したということは何を言っても無駄なのだろう。

さて、どうしたものか……と頭を捻って考えていると柱の中で最初に口を開いたのは伊黒だった。



伊黒「先に選べ」



伊黒はAを見下ろすように命令口調とも取れる言い方で言った。



甘露寺「えっ、伊黒さん…」



A「……承知しました」



甘露寺「えっ?」



Aの返答を聞いて甘露寺以外の柱は成る程、と納得したようだ。



甘露寺「え、え、どういうこと?」



しのぶはAに聞こえないように蜜璃の耳元で小さく説明した。



胡蝶「Aさんは人より下に立つようにプログラムされているんです。
私たちより先に選ばせるためにはあの言い方が最適だったんですよ」



しのぶの説明を聞いて蜜璃は納得したように頷いた。

・怒りを込めて→←・印象



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設定タグ:鬼滅の刃 , , かまぼこ隊   
作品ジャンル:恋愛
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sayuri - イメ画うますぎ (2021年10月22日 11時) (レス) @page2 id: 08ede09a98 (このIDを非表示/違反報告)
みかんといちご - 鬼の昆布ww鬼さんそんなの持ってたの!?←人のお肉に飽きたかなっ☆めっちゃ笑いそうでしたww (2020年8月28日 22時) (レス) id: 085b083a26 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - リュウさん» ありがとうございます!とても嬉しいです! (2020年5月2日 7時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リュウ - こんにちは!とっても面白いです! (。∀°)コンブゥ (2020年5月1日 22時) (レス) id: 34e5e3f3ce (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - 津鬼流さん» 良いですよ!昆布教へようこそ!あなたも私もこ〜んぶ♪コンブゥ(°▽°) (2020年4月21日 8時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/  
作成日時:2020年3月26日 12時

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