完璧少女は造られた【鬼滅の刃】第一章

・紋様 ページ49

Aのお陰か無限列車での任務の被害は最小限に留められた。



上弦の鬼と闘い犠牲が出なかったのだ。



しかしその代償としてなのかAは意識を失ったあの日から四ヶ月間も目を覚ましていない。




無限列車の任務でのAの行動を杏寿郎から聞いたお館様は何かに勘づいたのか暫く様子見をすることにした。




蝶屋敷には一人静かに眠る動かない少女がいた───









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無一郎Side



Aが目を覚まさなくなってそろそろ四ヶ月が経つ。



でもAの眠りは不思議なもので、既に怪我は任務から二週間後には完治しているのにずっと目を覚まさない。

胡蝶さんが何度診ても何も異常は無かったからAが自分で起きるのを待つしかない。



蝶屋敷の僕とAしかいない病室でAの汗が出ている額を手拭いで拭う。



風邪をひいてるわけではないのに四ヶ月間ずっとこの調子だ。

眠っているだけなのにいつも苦しそうで…




煉獄さんから聞いたところ無限列車の任務ではかなり自分の体に抵抗したらしく上弦の参との戦闘時には自分の限界を超える寸前まで戦ったらしい。



自分の体を制御できないから感情を無くしたんだと思うけど、それでも鬼に対する憎悪だけは無くすことができない。



苦しそうな顔をしているAの左手を優しく触れようとすると不思議な痕を見つけた。




時透「……何これ」



その紋様のような痕は左腕の肘あたりまで広がっていた。

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