完璧少女は造られた【鬼滅の刃】第一章

・本物の幻妖 ページ47

NO Side



竈門「れ、煉獄さん、Aは…」



煉獄「気を失ってしまった。だが生きてはいる」



生きている、その言葉を聞くと炭治郎はホッとしたように息をついた。

しかしAは血反吐を吐いたのだろう下に血溜まりができていたり口元には血がついている。
眉間にシワを寄せており眠っているのに苦しそうだ。



煉獄「恐らくもうすぐ隠が来るだろう。
その前に話したいことがある。
思い出したことがあるんだ。
昔の夢を見た時に」



煉獄「俺の生家…煉獄家に行ってみると良い。
歴代の"炎柱"が残した手記があるはずだ。
父はよくそれを読んでいたが……俺は読まなかったから内容がわからない。
君が言っていたヒノカミ神楽にについて何か…記されているかもしれない。
…それから」






煉獄「竈門少年。俺は君の妹を信じる。
鬼殺隊の一員として認める。
汽車の中であの少女が血を流しながら人間を守るのを見た。

命をかけて鬼と戦い人を守る者は
誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ」



それを聞いた炭治郎は涙を流した。

そんな炭治郎に笑いかけると杏寿郎はAに視線を戻した。


たった十三の、己よりも七つも歳下の少女がここまでの気迫と精神で戦うのを初めて見た。

しかしその一方で最後に彼女が別の何かになったかのようなあの時が脳内に焼き付いて離れない。


彼女は本物の幻妖なのではないか。



そう妖艶な雰囲気を持ち合わせる彼女





まさに「幻」という文字が似合いそうだ。






誰かがちゃんと支えてあげなければ今すぐにでも消え入りそうなほどに………

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