１９６、別れの時は近く ページ37
「残念だけれど、クロロと一緒にはいけないわ」
「そうか、本当に残念だ。他に何か予定でも？」
クロロからの誘いを、間を置かず断る。
一緒に行った後のことは気になるけれど、私はもう今後の行動を決めてしまっていた。
「ヒソカは天空闘技場に戻るみたいだから、一緒に行こうと思うの。一度見てみたくて」
「あそこに見るべき価値があるものはそうないが」
「それも自分で確かめる」
元々、ゾルディックの家を穏便に出ていたら天空闘技場に向かうつもりだった。
ヒソカが行く場所ということもあって見てみたかったし、話を聞けば賞金なんかも手に入る場所らしいからだ。
お金を稼ぐ手段がない私にはとてもありがたかった。
「だから、腕相撲と……フェイタンや、他の人との手合わせが終わったらお別れね」
口にしたことで旅団の皆と別れることを改めて実感して寂しくなる。
ちょっぴりしょんぼりした気持ちで視線を落とすと、マチが肩を竦めたのが見えた。
「ま、そんな寂しそうにすることないんじゃない？なんか、アンタとはすぐ会えそうな気がする」
「本当？」
「勘だけど。アタシの勘はよく当たるんだ」
「嬉しい。会えたらその時はまたお喋りしましょうね」
「ヒソカが居ないとこでならいいよ」
「◆」
またすぐに会える。例え勘だったとしても、そう思えることで気持ちが上向いた。
「ってことでだ、腕相撲、やろうぜ！」
「一週間も寝込んでたんだから、彼女が本調子になってからの方が良いんじゃないかしら」
マチの言葉にヒソカが笑みを深めるのを眺めていると、此方の話が一段落したと思ったのだろう、ノブナガが声をあげる。
そこに突っ込みをいれたのはパクノダだ。ノブナガから私に視線を向けて、ね？と微笑んだ。
「ありがとう、パクノダ。でも大丈夫よ、いっぱい寝たからとっても快調なの」
ちょっとお腹が空いているくらいで、体のどこにも不調はない。
これくらいなら腕相撲をするくらいなんてことはない。そう思って、挑戦的な笑みを浮かべる。
「やりましょう、腕相撲！」
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ユウ - 一気読みさせてもらいました。応援してます。ヒソカ落ち希望です！ (9月18日 1時) (
レス) id: 9180eb740d (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 更新待ってます！！続きがとても気になります！！イルミ落ちがいいです！ (2022年6月6日 0時) (レス) @page32 id: b76b8db090 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 作品読ませていただきました！！とても面白くてこのシリーズ大好きです！もし、この作品がまだ更新されるのであれば、気長に待ってます！頑張ってください！！ (2021年1月30日 18時) (レス) id: f151b0ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - 初めて作品を読ませていただきました！私はこのシリーズがとても大好きになりました！もし、作者様がこの作品を覚えているのであれば更新されるのを楽しみに待っています！ (2021年1月1日 21時) (レス) id: 5e84d40654 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新待ってます！ (2020年3月24日 18時) (レス) id: 94544c805e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年9月4日 4時
