１９５、礼と誘い ページ36
ヒソカにエスコートされるようにして広間に向かう。
そこにはクロロやフィンクス、マチにノブナガの四人がいた。思い思いに過ごしていたのだろう、それぞれの居場所には距離がある。
足を踏み入れたところで、ヒソカがスッと手を離した。
ちらりと目を向ければ、にこりとご機嫌な笑顔が向けられる。私も笑顔で返し、クロロに向かって歩みを進めた。
「お、ソフィアじゃねえか！クロロ、あいつ起きたぞ〜」
「わかってる」
私に気付いていたクロロが真っ直ぐに見てくる。パタリと本を閉じて楽しげな笑みを浮かべた彼は、なんだか私のことを待ちわびていたように見えた。
「随分と遅い目覚めだったな」
「ええ。フェイタンから引き取った念の消化に時間がかかってしまって」
「もう大丈夫なのか？」
「沢山眠って絶好調なくらいよ。でも、できればもうああいった念は食べたくないわ」
首を傾げたクロロに、念を食べて受けた影響を説明する。
するとクロロは納得したように頷いた。
「なるほど、腹を壊したとかそういう感じか」
「なーんか気の抜ける例えだな……」
フィンクスがかくりと首を垂れる。私も心の中でフィンクスに同意した。
弛緩しかけた空気の中でクロロが「それでだ」と前置きした。
「改めて、お前には感謝している。おかげで蜘蛛は欠けずに済んだ」
「私も貴方たちには色々とお世話になっているからおあいこよ」
「衣食住の返礼にしては釣り合わないが……まあ、その辺りは置いておこう。借りはいずれ返す」
そんなに気にしなくてもいいのに。思わず唇を尖らせると、クロロがくつくつと笑った。
この様子だと、何を言っても聞かなそうだ。クロロたちに貸しを作っておくことは悪いことでもなさそうだから、固辞はしないけれど。
「ところで、貴方たちは今後どうするの？いつまでもここに居るわけではないのでしょう？」
「まあそうだな。ここに残っている奴等はソフィアと腕相撲をするのが目的で残ってるようなもんだ」
ちらりとフィンクスたちに目を向けると、好戦的な笑顔が返ってきた。
クロロが言っていることは合っているようだ。私も腕相撲はしたかったので、是非もない。
「そのあとは各々解散する。そこでなんだが、ソフィア、俺と来ないか？」
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ユウ - 一気読みさせてもらいました。応援してます。ヒソカ落ち希望です！ (9月18日 1時) (
レス) id: 9180eb740d (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 更新待ってます！！続きがとても気になります！！イルミ落ちがいいです！ (2022年6月6日 0時) (レス) @page32 id: b76b8db090 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 作品読ませていただきました！！とても面白くてこのシリーズ大好きです！もし、この作品がまだ更新されるのであれば、気長に待ってます！頑張ってください！！ (2021年1月30日 18時) (レス) id: f151b0ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - 初めて作品を読ませていただきました！私はこのシリーズがとても大好きになりました！もし、作者様がこの作品を覚えているのであれば更新されるのを楽しみに待っています！ (2021年1月1日 21時) (レス) id: 5e84d40654 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新待ってます！ (2020年3月24日 18時) (レス) id: 94544c805e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年9月4日 4時
