D.gray-manー2人で歩く道 (ページ43)

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バレンタインデー③ ページ43

ーー食堂にて。

無事に任務を終えたアレンとラビは、先程教団へと帰って来ていた。

アレンはAを探しに行き、ラビは偶然会ったジョニーと一緒に食堂で駄弁っているところである。

ラ「ーーーへーぇ、Aちゃんがねえ。…それにしても、ペック班長はなに企んでるんさ！そんな嫌味なんか言って来るなんて…」

ジ「…もしかしたら、Aのこと狙ってたのかもな…。まああんな風に強気で返されたら、これからは何も言って来なくなるんじゃないかな」

ラ「確かに、あいつAちゃんにやたら絡んでたもんな～。んなことしても無駄だってのに」

ジ「あっ、アレン！おかえり！Aに会えたか？」

ア「…いえ、今ちょうどアジア支部に行ってるみたいで。僕達が任務から帰るのと入れ違いになったんだと思います」

ラ「そか～～まあすぐ帰って来るさ～」

2人の向かいに座ったアレンは、ラビが包装された箱を開けているのに目がいった。

ア「…ラビ、それ、チョコ…ですか？」

ラ「ああ、そうさ～！ちょうど今ミランダからもらってさ！早速食べようと思って」

ア「え～！僕も欲しかったです！」

ラ「そんな焦らんでも用意してたぜ。あとでまた会いに行けばもらえるさ～」

ラビがそう言いながら、小さめのチョコを口に運ぼうとしたその時。

ティ「おわああああ！！！助けてーーーっっ！！」

(ドンッッッッ！)

ティ「いてっ！！！」

ラ「んおっ！？！？」

ア「むぐっ！？！？…ごくんっ」

ジ「らっラビ！！！大丈夫？！」

ラ「い…痛ってぇさ…」

ティモシーが勢いよく走って来て、見事にラビの後頭部にぶつかったらしい。ラビは顔面を机に突っ伏して震えている。

ティ「わ、わりぃ！！！！…げ！！！！」

彼の視線の先には、こちらに歩み寄って来る、怒り狂った表情のエミリアがいた。

ラ「おまえ…一体何やらかしたんさ……っていねぇ！？！？ティモシー！！！！」

エ「待ちなさーい！！私が作ったチョコ、全部食べたの許さないんだから！！！」

ジ「逃げるのはやいな～！な、アレン…あれっアレン？」

いつの間にか遠くへ逃げて行ったティモシーをエミリアがそのまま追いかけて行ったのを見送ると、ジョニーはアレンがずっと黙り込んでいることに気づいた。

ジ「お～～い、アレン？急に机に突っ伏してどうした？」

ラ「まさか寝ちゃったんさ～？…てかあれ、俺が食べようとしてたチョコはいずこへ…？？」

ア「…んん～～～っ…」