チャンス ページ20
ア「あっ!もうこんな時間でしたか…」
『そっか、もう すぐ次の任務行くんだったね!私も方舟まで見送りに行くよ!』
ア「え、本当ですか!それは嬉しいです!…では、方舟の方まで急ぎましょう!」
〜〜
ーー方舟前
ア「…それじゃあ、行ってきますね!A」
『うん、行ってらっしゃい!気をつけてね!
…それと、』
彼女はゆっくりとアレンに抱きついた。
彼は一瞬少し驚いた表情になったが、すぐ笑顔になり抱きしめ返す。
『…本当にありがとう。ずっと考え込んでいて苦しかったのが、アレンくんのお陰でだいぶ楽になった気がするよ』
ア「それはよかったです。…でも、大事なのはこれからでしょう?」
『うん、私も頑張ってくるね!もう大丈夫!』
両手でガッツポーズを作り、笑顔で答える。
彼もその様子を見て安心したように微笑み、そっと手を添え、優しく触れるだけの口付けを彼女の頬に落とした。
『…!!!』
ア「…すみません、凄く安心して…それと、Aが可愛かったから」
『…そっ、そっか…うん…』
ア「あははっ、顔真っ赤ですよ〜」
『だって!アレンくんが…!!』
ア「ふふっ、すみません。…それだけ元気なら、本当に心配いらないみたいですね。」
『!』
ア「…じゃあっ!今度こそ行ってきます!」
『うん!またね〜!!』
ーー彼に手を振りながら見送った後、彼女は1人で大きく深呼吸をした。
(…うん、大丈夫。早速、ラビくんを探しに行こう!)
そう考えていると。別の方舟にエクソシストが歩いてくるのが目に入った。
『…!!』(ラビくん…!)
そこには、これから任務に向かうのであろうブックマンとラビの姿があった。
(まさかこんなすぐに会えるなんて…声かけなきゃ…!)
位置的に、彼はAがいることに気づいていないようであった。
後ろからゆっくり、彼のもとに歩いていく。
ーーあんな態度をとったのだから、今更声をかけても遅いのかもしれない。
それでも彼女は、そんな不安に負けじと口を開いた。
『……ラビくっ…』
ブ「では、行くとするかのう。ラビ、今回はヘマをするんじゃないぞ。」
ラ「うるせえっての。言われなくてもちゃんとやるさぁ」
『…』(…ああ……)
タイミングが悪かったか、ブックマンの声にかき消されてしまった。
(…ダメ…だったかぁ…聞こえてないか……)
そのまま方舟に入っていく2人の後ろ姿を見つめながら、Aは立ち尽くしていた。
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みれい(プロフ) - すごく面白いです!アレン推しなので、アレン落ちの小説が少ないのですが、その中でもめちゃくちゃ好きです!更新楽しみにしてます! (2020年2月22日 16時) (レス) id: b87f86880a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナジカ | 作成日時:2018年1月31日 22時