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209. もぬけの殻 ページ19

轟がAから共同スペースの事情を聞き、1階へ向かった時には、既に共同スペースはもぬけの殻になっていた。

いつもは賑やかな場所が、シーンと静まり返っている。


轟「本当に誰もいねえな……」

貴「うん……。ねえ、とどろ……あ、焦凍」


いつもの癖で「轟君」と呼びそうになってしまい、Aは慌てて下を向いた。

彼氏のこともちゃんと呼べないなんて、彼女失格だ。

それを見てAの思考に気づいたのか、轟はAの頭にポンと手を乗せた。


轟「ゆっくりでいい」

貴「……ありがとう」


恋人らしいといえば恋人らしいのだが、仮の時とは明らかに違う胸の高鳴りに、Aは赤くなった頬を隠すのに必死だった。


轟「で、なんだ?」


そんなことなど梅雨知らず、さっきの続きを聞こうとした轟も、実は髪で見えにくい耳が真っ赤に染まっていたのである。

ずっと黙っているわけにもいかず、Aは口を開いた。


貴「今日って、早く学校に来いって言われたっけ?」

轟「いや、そんなこと相澤先生は言ってなかった。それとも……聞き間違えたか?」


優等生である轟が、そんなヘマをすることはないはずなのだが、それでも不安は拭いきれない。

何よりおかしいのが、仲のいい緑谷や麗日、委員長である飯田までもが轟とAを置いて登校してしまったことなのである。

210. 轟の存在→←208. 2人の自由



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桜音姫(プロフ) - 面白い展開ですね(^ω^)ふと思ったのはお菓子の材料なら砂藤力道にもらったらいいのではと思いました(^o^;) (2019年10月19日 19時) (レス) id: 1b05663279 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 轟の上半身、そりゃかっこいいやろな〜(^ー^) (2019年9月21日 14時) (レス) id: 470b7ea6e1 (このIDを非表示/違反報告)
ライム - お身体に気をつけて更新頑張ってください!!( ´ ▽ ` ) (2019年9月18日 23時) (レス) id: 1f16b0f407 (このIDを非表示/違反報告)
ライム - めっちゃ大好きです!!恋人設定の番外編や未来編も見てみたいです( *´艸`) (2019年9月18日 23時) (レス) id: 1f16b0f407 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよぴよ - 続編おめでとうございます!毎回楽しみにしています!追伸:「上から目線」ではなく、「上目遣い」だと思います。202話です。これまでの話の流れや状況からしてそうだと思います。長文失礼しました。 (2019年9月15日 21時) (レス) id: 687d110e3e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くれは* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年9月4日 19時

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