【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

490. 2人の声音 ページ43

貴方side



朝、目が覚めると保健室にいた。

そう言えば、夜部屋に戻る時に倒れたんだっけ？

その時のことを思い出そうとすると、1番に出てきたのがクロだった。

あーなんかクロに呼ばれていたような気が……。

そんなことを考えていると、保健室のドアを開ける音が聞こえた。

あ、もしかして、ハジメとか徹とかが様子を見に来たのかな？

起きてたら怒られそうだし、寝たフリでもしとこうかな。

明らかに近づいてくる足音は、2人分だった。

てっきりハジメと徹だと思った私は、再び目を閉じて寝たフリをしていた。

すると、2人にしては高い声が聞こえてきた。


「來埜崎ちゃん、大丈夫〜？」

「心配で様子を見に来たよ」


この声……白福さんと雀田さん？

來埜崎ちゃんって、もしかして、私の隣のベッドにいるんだろうか。

ハジメと徹じゃなかったことに少しホッとしつつも、何があったのかと耳をすませた。


白「あ、でも顔色は良さそう〜」

雀「もし大丈夫そうなら、午前練出られない？」


優しそうな声音で言う2人。

でも、なんで急に様子を見に来たんだろう？

今までは大して別に何もしてなかったのに。

そう思ってからハッとした。

そう言えば……來埜崎さんがサボってるかもって話、クロとしたんだった。

もしかして、クロが2人に言ったのだろうか？

そう思って次の言葉を待っていた時だった。

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