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452. 伊達にやってない ページ5

貴方side


ガクン、と突然前のめりになる感覚で目が覚めた。

誰かの肩にもたれかかって、体が浮いている状態。

少し時間が経ってから、クロにおぶってもらったことを思い出した。

そっか、これ……クロの背中か。


黒「やっべ、起きたか?」


クロの声に、私はゆっくり体を起こした。

ちょうど体育館の入口前にある下駄箱のところだった。

きっと、靴を脱ごうとした時に、体が大きく揺れたのだろう。


貴「クロ、早くして。時間なくなる……」


10分クロの背中で寝ただけでも、少し体が楽になったような気がする。

ただ、以前よりも増したのは眠気。

気を抜いたら寝てしまいそうになるから、クロの肩を叩きつつ、少し体を動かして覚ます。


黒「あーA、俺このまま保健室直行したいんだけど……」


言いにくそうに言うクロは汗びっしょりで、暑い中私を背負ってきたのだと思うと、申し訳なくなってきた。

暑さで具合悪くなったのかな?


貴「じゃあ、私のこと下ろしていいよ。私のこと背負ってたら、悪化するでしょ?」

黒「いや、俺は具合悪くねえよ。行くのはお前」


クロの背中から下りようとしたけど、クロの腕ががっちり私の足を押さえてる。

私、別に具合悪くないのに。


黒「その寝不足で、午後動き回るつもりか?倒れるっつってんだろ」

貴「無理……。倒れようが、具合悪くなろうが、眠かろうが、マネージャーの仕事はしないとダメなの」


ただでさえ、來埜崎さんが抜けて仁花ちゃんの仕事が増えてるのに、私まで抜けたらどうなるのだろう?

まだ慣れないこともたくさんあるはずの仁花ちゃんに、迷惑はかけられない。

伊達にマネージャーやってないんだ。

3年間中学でやってきたのに、ここでそれを発揮出来ないのは、私のプライドが許さない。

しかし、返ってきたのは、小さなため息だった。


黒「やっぱお前、休め。捨て身でやることねえだろ。他にもマネージャーはいるんだからさ。1日くらい任せてもいいんじゃないの?」

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naonao(プロフ) - 続編多くて嬉しいです。応援してます! (2021年10月5日 5時) (レス) id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
なな - めっちゃおもろいです!これからも応援してます!やっぱりり夢小説は、ハイキューだよねー (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8db370297 (このIDを非表示/違反報告)
好きな給食はポメラニアン - あと、ログインが勝手に消えてて、再ログインしようとしても無理なんですが、どうすればいいですかね? (2019年9月2日 22時) (レス) id: 942676f078 (このIDを非表示/違反報告)
好きな給食はポメラニアン - ずっとめっちゃ応援しています!あと投稿の一番下で、用事が多いみたいなのでくれぐれもお身体、壊さないでくださいね。 (2019年8月30日 23時) (レス) id: 0a1a50f965 (このIDを非表示/違反報告)
- 遅れました、続編おめでとうございます!これで12作目ですねw毎日更新お疲れ様です!頑張ってください! (2019年8月21日 17時) (レス) id: f2ddedb80a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くれは* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年8月8日 19時

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