【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

483. 濡れ衣を着せる ページ36

研「2日目の夜、たまたまトイレに行った時、Aが青城の部屋から出てくるのを見かけた。多分、その時に薬を取りに行ってたんだと思う。
でも、見てたのは俺だけじゃなかった。
少し離れたところに、その梟谷のマネージャーがいた。ずっとAのことを凝視してたから、なんかおかしいと思った」


研磨の根拠は、來埜崎さんが犯人の可能性を高めた。


研「……でも、犯人かもって思ったのはこれだけじゃない」


確かに相応しいと言えど、來埜崎さんを犯人だと決めるには内容が薄すぎる。

もっと明らかなものがあるといいんだが……。


研「1日目の時にさ、俺らのスポドリで揉めたよね？あの時は、梟谷のマネージャーが自分の間違いをAのせいにしてた。単なる偶然かと思ったけど、もしかしたらあの時からAに何か仕掛けようとしてたのかもしれない」


研磨の言葉にハッとした。

そういや、1日目のことをすっかり忘れてた。

確かにあの時から、來埜崎さんとAは揉めてたな。

いや、揉めてたというよりかは、來埜崎さんが一方的にAに濡れ衣を着せていたという感じか？

どちらにしろ、來埜崎さんはAに何かしようと企んでいたってことか？

内容的には、明確に犯人を特定できるわけじゃねえし、來埜崎さんが無実の場合、俺らが濡れ衣を着せたことになる。

でも、あまり本人がいないところで言いたくねえが、これは言っておいた方がいいのかもしれない。


黒「なあ、ちょっといいか？」


俺の声に、皆が一斉に顔を上げた。

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