【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

451. 昼休みの青城 ページ4

国見side


ワイワイと騒がしい食堂。

合宿も5日目になって、俺は少し疲れ気味。

前半にもっと体力セーブしとくんだったな……。

でもあんまセーブしすぎても、コーチにバレて怒られるしな。

まあ、そもそも疲れないのなんて合宿じゃないし。

そんなことを考えながら、そう言えば金田一がいないなと辺りを見回しながら昼食を口に運んだ。

スポドリのボトル運ぶの手伝ってくるって行ったきり、行方知らず。

でも、金田一のことだからどっかにはいるでしょ。

正直、そこまで心配はしてない。

若葉も金田一と一緒にいるなら、特に心配なことはない。

……なんで遅いのかは気になるけど。


及「あれ、金田一とAちゃんは？」


どうやら、いないことに気づいてるのは俺だけじゃないらしい。


松「さっきボトル運んでんの見たぞ。若葉のこと手伝ってんじゃね？」

花「え、何それ初耳。俺行きたい」


席を立とうとした花巻さんを、松川さんが服を引っ張って止めた。

ホント、若葉絡むとすぐ行こうとするな、花巻さん。


岩「そのうち帰ってくるだろ」

及「いや、遅いなと思って……」


珍しく不機嫌な声を出す岩泉さん。

まだ若葉と仲直りしてないのか？

まあ、午前中もほとんど喋ってるところ見なかったけど。


及「まさか、金田一……及川さんに隠れてAちゃんとあんなことやこんなことを……」

花「何言ってんだ、お前？」

松「金田一だぞ？そんなことあるわけないだろ」


変なことを言い出した及川さんを、花巻さんと松川さんが冷たい目を向ける。

俺も会話に混ざってたら同じことしてたな。

金田一は純粋に手伝いに行っただけだろ。

恋愛の「れ」の字も知らなそうだし。


及「でも流石に遅いよー！昼休み終わっちゃうよ」


及川さんにつられて、俺は壁にかかる時計を見た。

午後練開始まであと20分。

こんな時間まで何してんだ、金田一も若葉も。

やっぱり遅いのが気になって、俺は食べるスピードを少しだけ早めた。

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