【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

461. 結局…… ページ14

なんで皆、ここにいるんだろう？

学校も学年も違うのに。

出るがままの咳から意識を離して、そんなことを考えてしまった。


日「えっ！もしかして、若葉さん……？」

月「発作ですか？」

黒「ああ」


クロの緊迫した声が聞こえる。

ああ……ごめんなさい。

結局、やってしまった。

こんなことになるはずじゃなかったのに。

どうしよう……こんなの、肝試しの時と一緒じゃん。


赤「大丈夫ですか？」


皆が驚いて止まっていた中、肝試しが同じ班だった赤葦さんが、駆け寄ってきてくれた。


黒「ちょっとだけ赤葦任せた」


クロの手が私から離れ、代わりに赤葦さんの手が触れる。

焦っていたクロよりも冷静な赤葦さんの背中を撫でる手は優しい。

その片隅で、クロが何か話しているのが聞こえる。


黒「木兎、月島と青城の奴ら呼んでこい！チビちゃんとリエーフは、自販機で水！」


すぐに個性的な返事がそれぞれから聞こえ、渡り廊下をかける足音が聞こえた。

クロがこっちに戻ってくる。


黒「くっそ、発作じゃ簡単に治まったりしないか……」

赤「黒尾さん、タオルとかなんか使えますかね？」


赤葦さんの案に、クロがタオルを取りにいく。

間に合うかな、クロ……。

意識が切り離されていくような感覚に、私はふとそんなことを思いながら目を閉じた。

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