家に帰ろうと思ったら拉致されました 続【オリジナル】

86話 ページ46

貴『…うっ』


頭がぐるぐる渦巻く


しっかり気を持たないの何かに連れさらわれてしまいそうだ


ジロ「…？！主！！」



私にはもう聞こえない



聞こえない



聞こえ…な………………




ロンガ「！！！」ｸﾞﾗｸﾞﾗ



頭が揺れる


目線を動かす



貴『…(何？)』



ロンガ「お…！！た…っ…！！」



貴『…ダメ。私は…一人で……』


そうだ


ここに来たのは私一人


スキを見せては行けない


スキを与えてはいけない


*☼*―――――*☼*―――――


ダイゴ「…殺されてしまうんじゃ」


秋「…」









あの瞳に飲み込まれてはいけない




ｿﾞﾝﾋﾞ「うﾞぁﾞぁﾞぁﾞぁﾞ」



貴『…ひっ』





…死にたくない



殺らなきゃ



誰にだって頼っちゃいけない！



そのせいで 私が弱いせいで



「…げて」



貴『…う、うわぁぁぁぁぃぁぁぁぁぁぁ』




ロンガ「…？！おい！！」



何を見た


何を見た




私は




”何を知っている？”



ｶﾞｼｯ


貴『…ﾊｯ』



ロンガさんが私の両肩を掴む




ロンガ「お前は！！頼っていいんだ！！！




何を一人で恐れているんだ！！



お前はただの少女！！



まだ、慣れてもいないこの世界で！！




頼らずに生きていけるわけないだろ！！！！




俺はなんだ！！次郎なんだ！！



俺たちはお前の何なんだ！！




一つの屋根の下で暮らしてるくせに



お前は！！何も！思わないのか！！



俺はとっくにお前を認めてる！


友だと思ってる！！



それなのにお前は一人で抱え込んで



一人で解決しようとする！！！



頼ればいいじゃないか！！



俺たちはその為にいるんだろ！！！



俺はともかくそこの従者にぐらい話せ！！




お前が自分のものにしたんだろ！！



勝手に取り込んでおいて



おいておくだけ置いておくだと？



こいつはものじゃない！！



お前のことを思い、考えているんだ



それを踏みにじるようにするのはやめろ！




それが出来ないなら契約を辞めてしまえ！！」



ﾊｧﾊｧﾊｧ



ものすごい剣幕で早口で話す



肩で息をし私を見る




貴『…ﾎﾟﾛ』


ロンガ「…ﾊｯ、お、おい」



ﾎﾟﾛﾎﾟﾛﾎﾟﾛ



貴『(友達)』



私の瞳から水が溢れる



流れて流れて



全てを洗い流すように





ジロ「…主」



ジロちゃんが私の横に擦り寄る



私はジロちゃんを撫でることは出来なかった









だって





私は今 泣いているから

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