episode26 ページ28
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彼等──ジョンとラヴクラフトと別れた後、私はひとり 目的地へと急いだ
向かうは此処からほど近い、駅のホーム。
其処での仕事内容はふたつ。
ひとつは先ほど組合の《餌》に使わせてもらった探偵社員の安否確認。
今頃、中也さんが探偵社の基地に乗り込んで社員を《餌》に組合を釣ったことを伝えている。
探偵社は必ず社員を助けに動く
時間を計算して、組合と探偵社が《餌》を奪うか助けるか絶妙なタイミングにした。
規模は最小限だが二組織が衝突するのは免れないだろう。
『これで、何方か一方でも戦力を失ってくれればいいのだけれど』
…否、組合は兎も角 探偵社は敵だろうとそう簡単に殺しはしない。
此方側の大きな利益は望めないか
『……私も中也さんと探偵社に乗り込みたかったなぁ』
同じ
私も間近で彼の戦闘を見たかった。
それなのに、何が悲しくて子供の監視なんてしなければならないのか
仕事内容のふたつめ
座敷牢から解き放たれたQの、子守をすること。
…なんて云えば、本人に〈僕そこまで子供じゃないよ！〉なんて怒られそうだけれど、事実なのだから仕方がない。
放置すれば、見境なく危害を加えてしまう、只の幼い13歳の子供。
「あっ、Aさん！」
駅のホームに着いた所で待ってましたと云わんばかりに声をかけられる
振り返れば、そこに居たのは予想通り 小さな子供で。
「僕、Aさんに会えるのすごく楽しみにしてたんだぁ」
『…そう』
「ねぇ、早く列車に乗ろうよ！僕の“仕事”が始まるまで、お話ししてよ」
そう云って楽しそうに私の手を引く姿は、年相応…否、それ以下の 無邪気な子どもにしか見えないのに
Q─夢野久作
能力名“ドグラ・マグラ”
異能の中で最も忌み嫌われる《精神操作》の異能者。呼吸する厄災。
恐ろしく、そしてなんとも可哀想な異能
『…貴方も、愛されたいだけなのにね』
「……？何か云った？」
『なんでもない。…探偵社員が乗り込んでくるの、20分後の予定だから…。そんなに話す時間は無いな、って思っただけ』
聞こえなかった、と不思議そうな顔をして此方を見遣るQはこれから自身に降りかかる災いをきっと理解なんてしていない。
誤魔化すように続けられた私の言葉に、森さんの意地悪！ と頬を膨らませる様子に思わず笑みが溢れた
少しだけ、この子の相手をしてあげるのも悪く無いかもしれない
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きなこもち(プロフ) - わたあめさん» ブックマンJr.放置していてすみません。最近自分でも迷走しててどこに突っ走っているのかわからなくなり放置状態にしてました。真逆更新待って下さる方がいるとは思わず・・・。でも、とても嬉しいお言葉です！頑張って今月中に更新します！！ (2017年8月17日 7時) (
レス) id: d6a64bf75c (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ごめんなさい！生意気言って,,, (2017年8月16日 21時) (レス) id: 8f5f7e0649 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ブックマンJrの少女も更新して欲しいです!! (2017年8月16日 21時) (レス) id: 8f5f7e0649 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 赤雲蒼雲さん» 赤雲さん、ありがとうございます！とっても励みになりました！！更新とってもノロノロですが、これからも面白いと思って頂けるよう頑張ります！ (2017年4月22日 19時) (レス) id: d6a64bf75c (このIDを非表示/違反報告)
赤雲蒼雲 - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2017年4月17日 11時) (レス) id: 08e4520087 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2017年1月2日 21時
