きみの第二ボタン【黒尾鉄朗】 (ページ2)

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宣言通り、都立音駒高等学校へ入学

1年の部活入部初日、男子バレー部が活動している第二体育館へ向かった

「失礼しまーす…」

まだ新しい体育館シューズを履き、足を踏み入れると、真っ赤なジャージを身にまとったバレー部員たちの視線がこちらに釘付けとなった

「あれ？女子は第1体育館だよ？」

1番近くにいた小柄で色素薄い髪色をした先輩が優しい声色で声をかけてくれた

「いえ！私、男バレにマネージャーとして入部しました！！」

その先輩に返した言葉は、静まっていた体育館に響き渡る

「え！？」

「まじで！？」

「うおっしゃああ！」

上がる歓声に、少し戸惑った。

中学の時、正式にマネージャーになると決めた時も喜んでくれたが、こんなにも喜ばれるとは

よかった

「あ」

見つけた

あの人だ

黒い髪色、特徴的な髪型、近くで見るとより高く見える身長

「あの！」

すぐに駆け寄り、こちらを傍観していた先輩の前に立つ

「え、あ、はい」

初対面の私にいきなり声をかけられ、戸惑っている様子

「大会見てました！ブロックすごかったです！リードブロック！かっこよかったです！」

ずっと言いたかった

その気持ちが先走り、自己紹介も何もぶっとばし、私は先輩にそう告げた

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