きみの第二ボタン【黒尾鉄朗】 (ページ1)

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中学2年生のとき。

バレー部の友達に連れられ、見に行った春高の予選。

どこの高校に行くのかを試合を実際に見て決めたいとのことだった

私はバレー未経験だったが、クラスで意気投合して仲良くなった友人がバレー部。

サポートを手伝う中で魅力に引き込まれ、正式にマネージャーとして入部。

バレーを見るのが好きなので、付き添うことに躊躇なく大会を観戦しに行った

女子の試合に夢中になっている友人から離れ、私は男子の試合を観戦しに足を運んだ

「あ…」

あの人、すごいきれい。

見た目とか、雰囲気とか、そういうことじゃない

しなやかなレシーブ、冷静な判断で相手のスパイクを止めるブロック。

遠くから見ているはずなのに、指先までも芸術のように綺麗に見えた

赤いユニホームにかかれた「音駒」という高校名。

あれ…確か、むかし強くて全国にも行った高校じゃなかったかな

気づけば、その試合に夢中になっていた

いや…なんだか変わった髪型をした黒髪で長身の彼が所属するチームのプレイ姿に夢中になっていた

かっこいいな

音駒、ちょっぴり距離はあるけど、通えない範囲では無いし、学力も頑張れば届きそうだ。

「ねえ、私音駒受験しようかな」

帰りの電車、ぽつりと友人にそう呟いた

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