【HQ】お……女じゃねえからな！_2

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「……な、なんでもないですよ」


ヘラっと笑ってみせる
けど、逆効果らしくみんなの表情は晴れない


面倒くさいな

人に心配しか掛けられない自分が嫌いだ


「あ、えっと、そう言えば誰が俺を？」


無理矢理話を逸らしたかった


「俺が外に出たとき、お前が倒れるところを見た」


そう言ったのは意外にも鉄朗だった


第一発見者は鉄朗らしい

確かにさっき、覚えてないのかって言われたような気がしなくもないな


「あ、でもね、A君を運んできたのは国見君だよ」


そう言ったのはマリちゃん


なんてことでしょう


あんなに可愛げのない英が私を運んできただと？！
いや、運んでくれただと？！


急なデレじゃん


気分は下がりまくってたけど、英の話を聞いて少しだけ上がった


「……あれ、肝心の英はどこ？」


そう言えば、みてないなあ

辺りを見渡してもどこにも居ない
勇ちゃんもキョロキョロしてる


「そういや、居ねえな」


「もう風呂に入ったんじゃね？」


風呂？！
早いな

って、もう夜なんだ
私、軽く数時間寝てたんだな……


英にお礼を言いに行かないと

なんかよく分からないけど、今ありがとうを言わないと後悔する気がする


「俺、英探してきます！ご迷惑おかけしましたー！」


ふらつく体を保ちながら、私は体育館を飛び出た

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