【HQ】お……女じゃねえからな！_2

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「あ、及川が泣かせた！」


この声は花巻先輩


困らせちゃうのを承知でも、涙は止まらない


「なんで、怒らないんですか？私、みんなのこと騙してたのに……」


分からない、分からないよ


「えっ、何？怒られたかったの？！」


嗚呼、なんか及川さんだ

優しい


「Aちゃん、よく聞いてね

　大切なことを言ってくれてありがとう

　実は、みんなね薄々気が付いてたよ

　でも、みんなAちゃんのことが大切だから

　自分から言ってくれるのを待ってたんだよ」


暖かい


暖かい


知ってる。この感じ知ってる


仲間って暖かい


「ご、ごめんなさい」


薄々気が付かれていたと言っても、騙していたのには変わりはない

優しさに漬け込んではいけない


でも、それでも、青葉城西のみんなは暖かかった


「Aちゃんっ！」


「ま、マリちゃん」


「可愛い！！！」


「うわぁ、」


突然抱きつかれたもんだから、尻もちをついてしまった


「なんだ？知ってたのか？」


岩泉先輩がマリちゃんにそう聞く


「はい。私の1番はAちゃんですから！」


おぉ、マリちゃん。愛がデカイね


良かった

良かった

本当に良かった


「Aちゃん、泣くのはまだ早いよ？」


及川さんなんか、お兄ちゃんっぽい

いや、なんか、みんなの目線がお兄ちゃんっぽい感じ
暖かい


まだ、終わってないから泣けない

出かけた涙を深呼吸して抑える


「A」

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