【HQ】まるで白雪姫。【黒尾鉄朗】

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「明日から合宿か…」

黒尾「だな」

帰り道、中学からの友人且バレー部の主将の黒尾にそう話す

…マネージャーですけど合宿はすごく面倒くさい。行きたくない。

あんな身長高い男の中で一週間も過ごすなんて地獄すぎる

「…行かなきゃダメだよねー…」

黒尾「Aマネージャーだろ」

笑いながら黒尾に正論を言われた

「まぁね、、」

しかもあの妃海も一緒とかストレスが溜まりに溜まって爆発したらどうするんだ

妃海は私と同じ音駒バレー部のマネージャーであり、性格が悪い

黒尾「…妃海が嫌って顔してるな」

驚く程見透かされた

よく人を見てるんだな、としみじみ思った

「黒尾よりは嫌じゃないよ」

わざと嘘を言ってからかってみる

黒尾「」

黒尾が仏像のように固まる

「嘘だって」

黒尾「じゃあ好きなのかよ」

ぱっと黒尾の表情がいつものにやにや顔に変わる

「調子のんなトサカ」

黒尾「い"っ…！？」

割と強めな蹴りを入れると黒尾は苦痛に歪んだ顔をした

黒尾「お前本当に女か」

「どこからどう見ても女でしょ」

黒尾「バレー出来なくなったらどうすんだよ…」

「大丈夫だって、じゃあね」

帰る方向が別れるのを確認し、そう言った

黒尾と別れ携帯を取り出すと通知が入っていた

通知の主は妃海だった

妃海《明日から合宿だね！》

明らかにテンションが高いメールに腹が立つ

あんたが原因で行きたくないんだけどこっちは…

ろくに役も立たず部員に媚び売るあんたを一週間も見続けるのがどれほど辛いかわかるか…

日々の苛立ちを抑えながら、妃海のトーク画面は開かず未読無視をしておいた

通知は妃海だけではなく、あの及川という名のウザさの塊からも来ていた

…こいつは既読無視してやる。通知999件以上も溜めやがって…


はぁー…と大きいため息を吐き携帯をしまった

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