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五条side
三ヶ月前___
恵に呼ばれて行った場所で僕は彼女に出会った。
『……え。ちょ……え?これが悟…?…いや、確かにデカいし白髪だけど…目隠しって……え?これが本当に五条悟なんですか…?』
と引き攣った顔で恵に確認する彼女の第一印象は“失礼な怪しい奴”で決定だった。
伏黒「そうだよ」
五条「恵、この失礼極まりない彼女は誰?なんで此処にいるの?」
術式も分からず、呪力も感じさせない彼女はどこからどう見ても一般人。
そんな人間がどうして高専にいるのか僕には全く分からなくて、迷い込んだのかとも一瞬思ったけど、僕の名前を知っている時点でそれは有り得ないなと考え直す。
伏黒「任務から帰って来たらいて、五条悟に会いたいって言われたので」
五条「超絶多忙で寝る時間すら惜しい僕を呼んだ理由がそれ?そういうのはアポとって貰わないと」
伏黒「会わせないと絶対帰らなそうな気がしたんですよ。多分アンタと同類じゃないですかね、この人」
『それは心外なんですが』
五条「滅茶苦茶失礼じゃん、コイツ。つーか僕がどういう奴か知ってんの?」
術師ならまだしも、彼女は一般人で僕のことなんか知らない筈なのに彼女は一息で言った。
『屑、甘い物好き、特級術師、デカい、御三家五条家の出自且つ六眼持ちで無下限呪術使い、そして締めに屑』
五条「間違ってはないけどムカつくから殴っていいかな。女だからって容赦しないよ?」
伏黒「やめてください。…っていうかなんでそんなこと知ってんだよ、お前。一般人だろ」
『いや、違うけど』
五条「………君、名前は?」
『輪禍A』
五条「輪禍って…あの輪禍?」
有り得ない。
輪禍家にこれぐらいの年の人間はいなかった筈だ。
『そうそう。あの輪禍』
僕の考えとは相反してAと名乗った少女は言い切る。
『私、呪術師になります』
伏黒「…は?いや、無理に決まってんだろ。お前呪力なんて持って___」
恵の言葉を遮るようにすぐ傍の地面が凹む。
それが呪力によるものだということは僕も恵もすぐに分かった。
伏黒「な…んで…」
『これから宜しくお願いします。あと、生きてて良かったよ』
五条「僕のこと、よく知ってるみたいだね」
僕を見据える彼女は“そりゃあ、まあ”と少し嬉しそうに微笑んだ。
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緋雪(プロフ) - 大好き過ぎて定期的に見てます泣泣泣 (2023年3月30日 3時) (レス) @page32 id: 44bf006712 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 刹葉さんの作品大好きです!!以前のぶりっ子のお話もとっても好きでしたが、今回のお話の五条先生もとっても好きでした!! (2022年2月10日 18時) (レス) @page32 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
jyjy - ガチ泣きしました…… すっかり作者様のファンです! (2022年1月29日 19時) (レス) @page32 id: 2ce4079fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…。感動しすぎて。作者様は本当に神ですね。どの作品も本当に面白いです!これからも頑張ってください! (2021年7月21日 3時) (レス) id: d69ff754f7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 泣いてしまいました…! 続編が欲しいと思うのは私だけではないはず! (2021年3月21日 18時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年2月23日 13時