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花火は今も打ち上がっているというのに私が見ていたのは花火ではなく、悟の顰めっ面。
『何その顔。最期くらい笑顔で見送りなよ』
五条「見送れるわけねーだろ。今から死ぬような奴。…なんで死ぬんだよ。死ぬなよ」
『……死にたくないよ、私だって。でもそういう約束だから。さっき言い掛けたこと言ってよ。ＧＴＧの悟君』
悟はさっき“ずっとお前のこと”と言った。
その後に続く筈だった言葉が私の望んでいたものだったらどうしようと気になって仕方がない。
五条「……俺だってずっと好きだった」
『過去形かよ。チッ。ま、悟の顔なら彼女がいてもおかしくないし、寧ろいない方がおかしいか』
それでも悔しいというか辛いというか。
『…私の分まで幸せになりなよ、さと____』
私の言葉はそれ以上続かなかった。
五条「…今だって好きだよ、バカ」
『っ…！あのさぁ…！！なんでこんな死に際にキスなんか…っ…マジで…死にたく……なくなるじゃんか…！』
引っ込んだ筈の涙が再び溢れてしまう。
『バカ…！悟はホントにバカ！！』
五条「…俺がバカならAだってバカだよ。恵に同レベルだって言われたの忘れた？」
死にたくないな。
悟と両想いだったなんて知らない方が良かったよね、絶対。
『………私のこと…忘れないで』
五条「もう二度と忘れない。忘れたら呪っていいから」
『約束ね』
五条「仕方ないから約束してやるよ。俺は優しいから」
『はっ、どうだか』
(…間も無く時間切れだよ、A)
だろうね。
正直立っているのもキツいんだから、内臓がぐちゃぐちゃになっていても別に驚かない。
『悟』
五条「……」
『好き。愛してる。……じゃあね』
崩れ落ちる寸前で悟は私を抱き留めてくれた。
最期に見た悟はとても優しい表情をしていて、コイツこんな顔も出来たのかと今更知ったのは秘密。
…もう一回人生リスタートしたいな…なんて意識が途切れるその瞬間まで私は願った。
五条「………なんでお前が二度も死ぬんだよ。守るって決めたのに俺はまた…」
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緋雪(プロフ) - 大好き過ぎて定期的に見てます泣泣泣 (2023年3月30日 3時) (
レス) @page32 id: 44bf006712 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 刹葉さんの作品大好きです！！以前のぶりっ子のお話もとっても好きでしたが、今回のお話の五条先生もとっても好きでした！！ (2022年2月10日 18時) (レス) @page32 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
jyjy - ガチ泣きしました…… すっかり作者様のファンです！ (2022年1月29日 19時) (レス) @page32 id: 2ce4079fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…。感動しすぎて。作者様は本当に神ですね。どの作品も本当に面白いです！これからも頑張ってください！ (2021年7月21日 3時) (レス) id: d69ff754f7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 泣いてしまいました…！ 続編が欲しいと思うのは私だけではないはず！ (2021年3月21日 18時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹葉
| 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時：2021年2月23日 13時
