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「十四郎さん、忙しい中祭りにつきあってくださってありがとうございました。..とても楽しかったです、」
祭りの帰り道、俺の隣で歩く彼女がそういって頬笑む
道のり的にもうすぐ万事屋につく頃だ。..彼女は未だに万事屋の野郎に面倒を見てもらっているようで、
「...なァ、」
万事屋の屋根が見えたところで、俺は足を一旦止める。すると彼女も足を止め、急に止まった俺を不思議そうな顔で見つめる
「お前..俺のところに来ないか、」
「え...えっと、それはどういう__」
「...万事屋で世話になるくらいなら、俺がお前の面倒みてやるっていってんだ。...つーか危ねェだろ、あんな奴と一つ屋根の下とかよ...」
正直言って俺は自分の女が他の男といるだなんて、ましてや一緒に住んでるのは気にくわない。...しかも相手があの天パだときたらなおさらだ、
彼女は一瞬黙りこんだがすぐに口を開いて
「大丈夫ですよ、...私、簡単に喰われるような軽い女じゃないですしそれに..私が好きなのは十四郎さんだけですから__」
そういって彼女は俺の手に指を絡め、軽く握って照れくさそうに微笑んだ
そんな彼女の姿に、意図も簡単に射止められてしまう俺は案外チョロいのかもしれない..改めて彼女への好意を自覚する
万事屋の戸の前に着いた。彼女が行ってしまう前に、彼女を引き寄せ軽く抱き締める
「(あー..、早く籍入れて俺だけのモンにしてェな__)」
この間、ようやく彼女との離婚が成立したというのに
こんなことを思う俺は自分勝手で、どうかしている
「と、十四郎さん...あ、あのっ..」
長く抱き締めすぎたからか、俺の腕の中で彼女の体温が上がっていくのを感じる。俺は抱き締めていた手を解いて、
「悪ィ、嫌だったか?...じゃあな。おやすみ」
そういって行こうとすると、彼女は俺の服の裾をつかんで
「え、嫌...ではないです..けど、その、慣れなくて...すみません、...」
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aoo - 面白かったです。私も小説投稿してるから参考にしよーっと。完結お疲れ様でした。 (2020年3月1日 14時) (レス) id: f91ea9aee4 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - もどかしいと言うかストイックと言うか、そんな所が土方さんらしいですね。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 5637175f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年6月8日 22時