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それから数日後、
「(あー..集中できねェ...)」
寝不足が続き、仕事に集中できない。が、ペンをはしらせ書類をなんとか書き終えようとする
「副長、そろそろ休まれては...くまも酷いですし、...」
「うるせェよ、山崎。まだ仕事が残ってんだ、」
お茶を出しに来た山崎にそう言うと、どこからか総悟が来て
「山崎、..土方さんはなァ嫁に逃げられて毎晩寝れないほど、心に深い傷負ってるんでィ。それくらい察しろィ」
「あ、!そ、そうだったんですか..副長、俺そんなこととも知らずに__」
俺は山崎の頭をばしっと叩く。「なんで俺!?」..そんなことをいう山崎は放っておき、総悟に目を向けて
「違ェよ、..あんま変なこと言いふらすな。」
「とかいって、あながち間違いじゃねェでしょう?...元嫁のこと心配してんじゃねェですかィ」
確かに、多少の心配はなくもない。..アイツは今、戻る場所が無いってのに俺のもとを去った。どこかで倒れたりしてないか、変な奴等に絡まれたりしてないか....
そんな思いがよぎるなか、総悟が口を開いて
「そんな土方さんにいい情報教えてあげやす。...なんでも最近、万事屋に新しい従業員がいるとか。それもとびきり若くて美人らしいですぜ、」
総悟がそう口にして、俺にちらりと目線をうつす。そして
「...一目見て会ってきたらどうですかィ。あの女、多分まだアンタのこと__」
「仕事しろ、総悟」
俺は総悟の言葉を最後まで聞かず、そう告げる。総悟は一瞬、黙りこんだがすぐに「へいへい、」とテキトーな返事をしその場を去った。
「...副長、いいんですか?会いにいかなくて...」
「..アイツ、ちゃんと居場所見つけてやってるってことだろ。それ聞けただけで十分だ」
「それと山崎、お前も持ち場戻れ。」
そういって山崎も退出したところで、俺はペンを持って再度机へと向かった
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aoo - 面白かったです。私も小説投稿してるから参考にしよーっと。完結お疲れ様でした。 (2020年3月1日 14時) (レス) id: f91ea9aee4 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - もどかしいと言うかストイックと言うか、そんな所が土方さんらしいですね。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 5637175f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年6月8日 22時