Wild Flower3 (ページ25)

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葬儀が終わっても連日ジヒョンの事故は報道されマスコミが騒ぎ立てる。

それもそのはず。

ジヒョンとサブマネージャーの命を奪ったのはただの事故でなかった。

TV『人気女性アイドルグループNAKEDのメインボーカルを務めていたジヒョンさんを乗せた車は〇号自動車道の監視カメラに映っていました。事故を起こすその瞬間まで。そして、そこに映っていたのは彼女を乗せた車だけではありません。なんとその車を執拗に追いかける車が映っているのです！』

まるで映画の予告でもしているような調子でアナウンサーが記事を読み上げ監視カメラの映像は何度も放映される。

事故の瞬間までまざまざと。

事故を起こした後追いかけていた車はどこかへ消えてしまう。

警察も捜査に乗り出していた。

次々といろいろなことが明るみに出る。

ジヒョンがサセンにストーキングされていた事。

酷い内容の手紙にメール。出先のあちこちに現れては姿を見せていたらしい事。

Aの部屋のジヒョンの机から手紙は何枚も出て来た。

事故の時に壊れた携帯は復元され残っていたメールもすべて復元された。

それらは全て当たり前のようにテレビに報道されていた。

姉たちは苦しみ傷ついて時に泣き喚いたり酷く落ち込んだり、翻弄される日々を送っている。

ただ、Aだけは葬儀以降平然としているように見えた。

日々の練習も欠かさない。

TY「なんであんた平然としてられるの！？オンニと同室だったくせに！！」

WL「今まで本当に何も気付かなかったの！？だからもう平気なの！？この人でなし！」

ジヒョンの両親が捜査が終わった部屋を片付けて、Aの部屋は家具だけが２人分ある１人部屋になっていた。

　「死んだ人間はなにやったって帰ってこない。私達にはやる事があるでしょ」

双子の顔を見もせずに言ってのけるA。

TY「あんた本当に最低だよね！オンニが苦しんでた事に気付きもしなかったのに・・・。部屋が広くなって良かったくらいにしか感じてないんじゃないの！？」

テヤンの暴言にAは胸倉を掴み上げた。

　「一人部屋がいいならいつでも代わってやるよ」

その殺気立った目はいつものAではなかった。

テヤンは震えあがって声を出せなかった。

他の姉たちはダヒですら止めようとしなかった。