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「歩けるようになったのか!」


「杖を付いて歩けるようになったのは
今日からだ

無駄飯ばかり食ってられんからな
今からシタッを取りに行くんだ」


「なるほど
私も行く」



そういって荷物をチセに置き
谷垣についていく




「この木の皮集めてどうするんだ?」


「シタッ・・白樺の皮は良く燃えるそうだ
これを集めて街に行けば金になる」



そういってナイフで木の皮を剥いでいく



油分が沢山あるってことなのかな



(まぁいいや
これがアイヌの人たちのためになるなら)



そういって数枚剥ぎ取り
谷垣の持つ袋へと入れていく



「・・・そろそろ戻るか」


「いい案配だね」




そういってチセに戻ると
オソマが駆け寄ってくる



「どうした、オソマ」



と谷垣



「シンナキサラ!」


「しんな・・なんだって?」

「耳が変と言う意味だ
杉本達が帰ってきたのかもしれん」



そういってチセの中に入っていく





「・・???
どうした、谷垣」



私も入ろうとするが
谷垣が立っていて入れない




「バアチャン、かなり固いねぇ」



中から人の声がする
来客・・・いや、なにか嫌な感じがする




「谷垣?」




谷垣の身体を押しのけ
中に入ると軍帽を被っている男が
二人、こちらを見て座っている





「・・・あ、お前」






その一人には
前に私が助けた男がいる




名前は確か・・・



「尾形」




「谷垣源次郎一等卒に・・・・」






尾形は私の顔をギロリと睨みつける
どうやら私のことは覚えていないようだ




それに服装からして第七師団だろう

何しに・・・
もしかしてずっと私の後を追いかけてきたのか?



いや、それはない
誰かにつけられてる感覚も視線も感じなかった


それぐらいは分かる






「貴様、何処の所属だ」


「・・・」




やべ、


そういや私軍服着てたんだったわ

苦し紛れだ
ひぃじぃちゃんの肩書を借りよう







「・・第四師団所属です」



そういうと尾形は



「あの腰抜けどもか」




子馬鹿にするように笑った

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山猫(プロフ) - とても好きです面白いし最高です。 (2021年7月26日 17時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - お粥??さん» コメントありがとうございます。うまく文章が書けてるか心配ですがそう言っていただけて嬉しいです! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
お粥??(プロフ) - とても面白いです!これからも無理をしない程度に頑張ってください (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8cc28a00da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2020年12月16日 13時

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