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いろいろあって、私はとある部の部室にいる。
何度もしつこいようだが、何部なのかはいまだに不明である。
「Aさぁ、最初俺と話したときよりだいぶ表情明るくなってるよな〜」
そういって、さっきまで隼人君に向けていたはずのニヤニヤ顔を私に向けてきたのは同じクラスの
春名君だ。
「・・・そうかな。」
「そーだって。笑ってるほうが可愛いじゃん、女子ってさ。お前も今みたいにみんなと話せば?」
待ってください、私まだ転校初日ですよ。
なんで、友達できない設定になっているのでしょうか。
「まだ初日だよ。」
「なんか、いかにも話しかけないでください!ってオーラ出しながら自己紹介してたじゃん。」
出した覚えはない。
けど、あながち間違ってないような気がする。
周りを寄せ付けないオーラは小さいころから持っていて、なかなか友達ができなかったのも事実なのだから。
「じゃあ、なんで春名君は話しかけてきたの?」
「そこは、なんつーか?壁ぶっ壊してやりたいなーって!ガード固いやつって仲良くなれたとき嬉 しいじゃん?それに、話す人いなくて困ってそうだったからさ。」
・・・。
どのタイミングでこんなに見透かされていたのだろう。
人間観察能力が高いというのはこういうことなのか。
「あのー・・・」
私と春名君の会話が一段楽したところで隼人君が口を開いた。
しまった。
すっかり置き去りにしていた。
「あ、悪い。」
春名君も忘れていたのか、反射的に謝る。
夏来君はというとそういうのは一切気にしていないかのようで窓の外を見ている。
私も何か言おうと口を開きかけたとき誰かが部室のドアをノックした。
律儀にノックするあたり、部員ではないのかもしれない。
「あ、旬やっと来た!」
「先生から解放されたんだな・・・。」
ジュンくん、というと先ほどから何度か会話に出てきている部員のことだろう。
ノックだけで誰が来たのかわかるというのは驚いた。
「・・・ここのドア、ノックするの、ジュンだけだから・・・。」
私の思いを知ってか知らずか、夏来君が横で補足してくれた。
その表情は、少し嬉しそうだ。
『すみません、手がふさがってるので開けてもらえますか。』
扉の外から聞こえてきたのは、少し高めの声。
口調は丁寧で、でも、しっかりしている。
「あ、うん!ちょっと待って!」
隼人君が扉を開けると、両手に荷物を持った男子が部室に入ってきた。

冬→←夏



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- 結構、更新できました!(テスト期間だけど) (2018年2月15日 16時) (レス) id: c5be074fde (このIDを非表示/違反報告)
- ありがとうございます…! (2018年2月13日 21時) (レス) id: 5d8b999ccb (このIDを非表示/違反報告)
- 恵さん» ありがとうございます〜今回は春名を前面に、かな・・・? (2018年2月13日 17時) (レス) id: c5be074fde (このIDを非表示/違反報告)
- こんにちは!めっちゃ面白かった!!春名がやばいですまじで。隼人Pなんだけど、やっぱりハイジョはみんな神っす! (2018年2月11日 15時) (レス) id: 5d8b999ccb (このIDを非表示/違反報告)
- 復活しました!これから、たまっていた分をどんどん更新していきます! (2018年1月31日 19時) (レス) id: c5be074fde (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:絢(アヤ) | 作成日時:2017年12月11日 18時

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