彼等の終焉 ページ39
Aside
「風間A。手前が好きだ」
中原幹部は、何処迄も真っ直ぐな瞳でそう云った。
『え、えっと・・・何かの冗談・・・じゃ、ないですよね・・・』
「俺が今、此の状況で冗談を云うと思うか?」
否、思わない。抑々此の人は冗談をあまり云わない。
其の意を込めて首を横に振ると、幹部は照れ臭そうに笑った。
「ま、そういう事だよ。返事は、後でも構わねえから____」
彼は其処で言葉を切り、私の顔を正面から見た。そして、たじろぎと焦りを入り混ぜた様な表情をする。
「A、手前・・・何で泣いてる?」
幹部の言葉で初めて、自分が泣いてると気づいて愕然とした。
『否、此れは、違うんです。違って・・・目に虫が入っただけです』
「ハァ！？大丈夫かよ！？何センチだ！？」
本気で焦った幹部の表情が面白くて、私は涙を垂れ流しにしたまま笑った。
『・・・幹部のせいです』
「何で目に虫入ったのが俺のせいなんだよ」
私の目をしつこく覗き込んで来る幹部に、『もう虫はどっか行きました』と云って離れて貰ってから、呟く。
『虫の事じゃないです』
「じゃあ何だよ」
本気で不思議そうな幹部に溜め息を着きたい。まあ呑み込んだけど。
・・・駆け引きだか何だか知らないけど、此方は本気で嫌われたかと思ってたんだ。
そのくせ不意討ちでこんな事云うなんて、本当に、本当に勘弁して欲しい。
『もう判りました。そういう処があるから幹部は彼女が出来ないんですね』
未だ涙の跡は少し残る顔で笑うと、彼は「何だよ急に失礼だな手前！」と、案の定怒って来た。
『だから・・・仕様が無いので、私が貴方の彼女に成ります、否・・・彼女に、して下さい』
遅すぎた中原幹部への好意の自覚に、私の好きな人は出来の悪い生徒を誉める様に、頭を撫でて呉れた。
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☆天香☆ - ちゆき♪☆さん» 確認しましたが、確かに「ベイビー」でした！ボカロ好き故にドヤ顔で使ったのですが、間違えていたと知りお恥ずかしいです・・・修正させて頂きました、申し訳ありません！ご指摘ありがとうございました！ (2019年12月1日 20時) (
レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちゆき♪☆ - 18ページのロキの歌詞、ベイベーではなくベイビーでは？間違っていたらすいません。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 61c2bf0dba (このIDを非表示/違反報告)
☆天香☆ - 梓季さん» 俺自身もあそこは非常に楽しく書かせて頂いたところですww同じく楽しんで下さった方がいて嬉しいです！学校始まったので頻度落ちると思いますが更新頑張ります！ (2019年8月29日 19時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
梓季(プロフ) - 中也もカルマも大好きなので2人が喧嘩してるのが想像出来すぎてニヤニヤしてしまいます(￣∇￣)これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年8月28日 20時) (レス) id: ae84a91129 (このIDを非表示/違反報告)
☆天香☆ - 西園寺氷空音さん» か、感激です・・・！本当に嬉しいです！ありがとうございます、更新頑張りますね！ (2019年8月23日 13時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆天香☆ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amaka00/
作成日時：2019年8月1日 14時
