ビッチ先生を恨む話 ページ29
・・・こんにちは、風間Aです。
現在、前の章で書いた通り緊急事態なのですが、たった今如何でも善い事が判りました。
赤羽業はキスが上手い。
対して私は、キステク等皆無、ファーストキスすら済んで居ない、男っ気の無い純真無垢な少女だ。
当然、僅かに10秒でノックアウト。赤羽選手の勝ちだ。
自分でも判る程頬が熱い。
そして赤羽君は、卑怯な事に私の動揺に漬け込む。
「Aちゃん、いい加減俺の事、名前で呼んでくれない?」
普通に云われれば、適当にはぐらかすか、スルーするかして何とか出来ただろう。
でもファーストキス付きだ。大事な事なので何度でも云う。初めてなのだ。
『え・・・あ、うん・・・うん?』
私の返事に満足した様子の赤羽君____カルマ君と呼ばねばならないのだろうか____は、やっと渚君たちのもとへ戻って行った。
善ければもっとお早めに戻って欲しかった。
・・・そして残ったのは微妙な空気。如何して呉れるんだよ此の変な空気をよ。
磯貝君に助けを求める視線を送ると、彼は気まずそうに、
「あー・・・カルマ、多分ビッチ先生____あの英会話の先生な____のせいで、変な癖付いちゃっただけだと思うわ、あんま気にすんなよ」
気にするよ。こちとら馴れてるアンタらと違って初めてなんだよ。
という言葉を必死に飲み込み、私は返事の代わりに神妙な顔をして頷いた。
「じゃ、じゃあえっと、ごゆっくり・・・」
磯貝君は立ち去った後露骨にほっとして居た。面倒な客で悪かった・・・
然し私たちのテエブルには拭い切れぬ重苦しい空気が・・・
「AさんAさん!あの先刻の赤髪の方!何時の間に恋人など作って居たのです!?」
『止めよう樋口ちゃん!?』
いや〜・・・此の娘油断ならないわ・・・先輩だけを警戒してる訳にゃ行かないわ・・・
重苦しい空気は終わったが、幹部が先刻から微妙に発して居た殺気が、樋口ちゃんの台詞のせいで倍に成った。
フォークを折るのだけは止めて下さいよ・・・店の備品ですからね?
「ボキィッ」
あー・・・ナイフ折っちゃったよ・・・ナイフも駄目ですよ折っちゃ・・・
そんな空気感の中で、一人状況を理解して居ない先輩が、
「僕の無花果は未だか・・・」
と呟いて居たのでした。
番外編(?)、職員室にて→←此処、一応公共施設につき御注意を
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☆天香☆ - ちゆき♪☆さん» 確認しましたが、確かに「ベイビー」でした!ボカロ好き故にドヤ顔で使ったのですが、間違えていたと知りお恥ずかしいです・・・修正させて頂きました、申し訳ありません!ご指摘ありがとうございました! (2019年12月1日 20時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちゆき♪☆ - 18ページのロキの歌詞、ベイベーではなくベイビーでは?間違っていたらすいません。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 61c2bf0dba (このIDを非表示/違反報告)
☆天香☆ - 梓季さん» 俺自身もあそこは非常に楽しく書かせて頂いたところですww同じく楽しんで下さった方がいて嬉しいです!学校始まったので頻度落ちると思いますが更新頑張ります! (2019年8月29日 19時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
梓季(プロフ) - 中也もカルマも大好きなので2人が喧嘩してるのが想像出来すぎてニヤニヤしてしまいます( ̄∇ ̄)これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年8月28日 20時) (レス) id: ae84a91129 (このIDを非表示/違反報告)
☆天香☆ - 西園寺氷空音さん» か、感激です・・・!本当に嬉しいです!ありがとうございます、更新頑張りますね! (2019年8月23日 13時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆天香☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amaka00/
作成日時:2019年8月1日 14時