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「Aちゃんがずっと好きだった!!良ければ付き合ってほしい!」
何故このような状況になったのかを説明するには、数分前に遡らなければならない。
全ての授業が終わり、部活をしに体育館へ向かって歩いていると、渡り廊下でサッカー部の先輩に会った。
ぺこり、とお辞儀をすると「少し話があるから着いてきて」と言われる。
たまに話しかけてくれる程度でそこまで交流はなかったから、知らないところで恨みを買っていたらどうしよう、と考えつつ着いていくと裏庭で立ち止まって告白をされたのだ。
『あの、』
「俺、Aちゃんが一生懸命マネージャーの仕事をしてるところを見て、可愛いなって思ってた」
有難いことに、この容姿で生まれてきたおかげで男の人から好意を持たれることが多い。
この人はサッカー部の一個上の先輩で、サッカーが上手くて結構モテるらしい。
『ごめんなさい』
「な、なんで……っ!」
でも私ミーハーじゃないし、モテるからって好きになるとは限らないし、そんなに話したこともない。
告白をOKする理由が見つからないのだ。
丁重にお断りすると、私の返事に納得がいかなかったのか彼はガシッと私の腕を掴んだ。
『あの、すみません。私これから鍵盤ハーモニカの練習しなくちゃいけないので離してもらえると助かります』
「友達からでいいんだ、Aちゃんが本当に好きだから」
適当な言葉で回避しようとするも、真剣な表情で返されてしまう。
………誠実な人。
多分本当にどこまでも純粋な気持ちで私のことが好きなんだと思う。
だから余計、あなたには……、
『私はあなたには釣り合わないです。先輩かっこいいんですから、もっといい子が似合いますよ』
これは本心。
先輩は「わかった」とまだ納得いかない顔をしながら帰っていった。
『いつまで見てんの』
「あり?バレてたっスか」
その光景を黙って見ていた悪趣味な黄瀬に遭遇した。
ここへ来た時から視線を感じるとは思っていたが、まさか掃除用具入れの中に隠れていたとは。
「とことん誠実な人だったっスね、だから余計にAっちとは釣り合わない」
『まるであんたには釣り合うって言ってるみたいだね』
「俺もAっちも性格悪いっスからね」
『うるせぇな』
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春(プロフ) - 文スト黒バス東リベ推しさん» コメントありがとうございます!13の続きで帝光中学校時代の話なので、赤司ですね。 (2022年6月29日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
文スト黒バス東リベ推し - 14の黄瀬が赤司っちに言っておくからみたいな台詞あるけど赤司じゃなくて笠松とかじゃないですか? (2022年6月27日 17時) (レス) @page16 id: 89b4ed43fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春 | 作成日時:2021年6月18日 20時