(20) ページ22
.
練習も終わり際になると海常vs陽泉で試合が行われた。
試合と言っても所詮は練習。
しかも時間も時間なので第2Qまでの練習試合というよりミニゲーム感覚。こちらの監督もあちらの監督もお互い切り札は隠したいらしく、本気の試合はしなかった。
試合が終われば、用意していたドリンクを選手たちに渡す。
これがあと三日間も続くんだ、と思うと合宿が始まったんだなと実感が湧いた。
「湖橙Aさん」
『びよぇっ!!?』
「ふふっ、すごい声が出たね。急に驚かしてしまってすまない」
使い終わったドリンクを水道場で洗っていると、いきなり名前を呼ばれて勢いよく振り向いた。
そこには陽泉の選手が立っていた。
確か名前は、えっと………
『きむらたくやくん』
「それはちょ待てよの人だ」
咄嗟に思いついた名前を口に出すと、キムタクから大爆笑された。
あれ、紫原がよく「むらちん」って言ってた気がしたんだけどな、あれ??
「氷室辰也だよ、よろしく……ふふっ…」
『あ、すみません。湖橙Aです、よろしくお願いします』
笑い終えた彼は、敬語じゃなくていいよとフレンドリーに接してくれたので、それに応える。
紫原は「むろちん」って言ってたのか。どうやら盛大な聞き間違いをしていたらしい。
ごめんね室ちんさん。
きむらたくや
ひむろたつや
…………イントネーションはあってる。
228人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春(プロフ) - 文スト黒バス東リベ推しさん» コメントありがとうございます!13の続きで帝光中学校時代の話なので、赤司ですね。 (2022年6月29日 8時) (レス) id: edf0169bda (このIDを非表示/違反報告)
文スト黒バス東リベ推し - 14の黄瀬が赤司っちに言っておくからみたいな台詞あるけど赤司じゃなくて笠松とかじゃないですか? (2022年6月27日 17時) (レス) @page16 id: 89b4ed43fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春 | 作成日時:2021年6月18日 20時