そのトサカ殴ってもいいですか？【黒尾鉄朗】 (ページ5)

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猫が4匹ページ5

黒尾「ふぁああ」

研磨の奴俺を置いて先に行きやがって…

今日入学式だから校門に体育教師の森田がいるんだよなぁ

と思ったそばから森田が校門のところで女子生徒を止めて…ピアス多っ！

流石の黒尾さんもびっくりだよ

東京の高校であんなにピアス付けてる子ってあの子だけじゃね

そう思いながら森田に気づかれないように通り過ぎようとしたらピアスちゃんから視線を感じた

『先生ピアスがダメであの髪型はいいんですか』

ピアスちゃんは俺を指さし、森田は俺を見るとすごい顔で走ってきた

先生「お前…毎回言ってんだろ！いい加減そのセットをやめろ！」

「修学旅行の時みましたよね！？」

先生「それが寝癖って俺は認めない！」

認めろよ！

あ、ピアスちゃんが逃げる

俺はピアスちゃんを見ると目元が笑っていた

口元が見えた訳でもないのに可愛いと思った

先生「あのなぁ先生が目の前にいる時ぐらい女子に見とれんな」

黒尾「みっ見とれてませんって！」

先生「照れんなって！今日は見逃してやるからさっさと行け」

森田…ぜってぇ楽しんでんだろ

俺は教室に入ると夜久が海と話していた

黒尾「おはー」

夜久「おう、おはよ」

海「校門で止められてたな」

夜久「いい見物になったよな」

上から見てたなら助けてくれよな

そんなことを思いながら後ろで話している女子グループの会話が耳に入る

「亞九龍ちゃんカッコよくなかった？」

「それな！あのピアスカッコイイし、見た目もカッコイイよね！」

「亞九龍くんは不思議系で亞九龍ちゃんは落ち着いた系でまじで惚れる」

「亞九龍ちゃんになら抱かれたい！」

黒尾「なぁ、それって1年？」

俺はいても立ってもいられず女子グループに話しかけた

「クロ、亞九龍ちゃん知ってるの？」

黒尾「いやー…今朝見かけて気になったつーかなんつーか」

「もしかして初めて見た系？」

黒尾「お、おう」

え？あいつってそんなに有名な訳？

「亞九龍Aって言って亞九龍兄妹って名前でバンドやってるの」

へー、あのピアスちゃんってバンドやってんだ

黒尾「サンキューな」

女子グループに礼を言って自席に戻ると海と夜久がニヤニヤしていた

黒尾「な、なんだよ」

夜久「別にーついにお前にも春が来たんだなって思っただけ」

海「良かったね黒尾」

黒尾「あれだからな！別に好きとか…」

海「誰も好きなの？とは言ってないよ」

黒尾「…………」

いやいや、今の流れは好きでしょ？的な感じだったじゃん！