そのトサカ殴ってもいいですか？【黒尾鉄朗】 (ページ25)

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猫が23匹ページ25

灰羽「Aおかえりー！」

翌日、学校に行くと教室で出待ちしてたロシアに抱きつかれる

退けるのもめんどくさかったのでとりあえず自分の席について何もなかったことにする

「朝からおアツいですなぁ」

「イチャイチャするなぁ」

茶化す周りに私の顔を見てと言うといつものことだろと返された

『ロシアっ子いい加減にしないとレシーブ練夜っくんに頼むわよ』

灰羽「ごめんなさい」

私から離れると自分の席につく

『てかなんで体育着…あー』

ロシアをよく見ると体育着を着ていて周りの皆も体育着だった

『体育だったの忘れてたー』

灰羽「犬岡に借りれば？」

『いや、犬くん達は今日体育ないしかも部活ない。持ってるわけない。ないのオンパレードよ』

頭を抱えて悩んでいるとあることを思いついてロシアを引き連れて3年の教室に行く

『夜っくん、ちょっと体育着忘れたから貸してほしいんだけど…』

堂々と教室に入り身長もそこそこ同じの夜っくんに体育着を借りることにした

灰羽「Aちっちゃいからちっちゃい夜久さんに借りればいいのか！」

無言でロシアのケツを蹴る夜っくんは少し間をおいてから体育着がないと言う

『そんなぁ…』

黒尾「…貸してやろうか？」

どうしようと考えていた時後ろにいたトサカが貸してくれると言ってくれた

『まじ？』

黒尾「おう。ちょっとでかいかもだけど」

と言って笑いながら体育着を渡してくれた

『助かる！ありがと！』

嬉しくてトサカに抱きついてお礼を言ったあとロシアを連れて急いで教室に帰る

黒尾「俺、今日命日かも」

夜久「お礼は野菜炒めな」

まさか夜っくんが本当は持っていたとは知らず私はトサカの体育着を着て体育に出る

「そこのニセ3年生ーサボるなー」

日陰で休んでいると先生がジャージをいじりつつ私の手を引っ張って走らせようとする

灰羽「サボるのはずるい」

なぜかさっきから不機嫌なロシアが私にそれだけを言って走る

『あのロシア…あることない事夜っくんに言ってやるんだから』

負けず嫌いなので走る

指定の5周を走り日陰で休んでいるとロシアが隣に来る

俯きながら座るとずっとジャージの袖を掴むロシアを末っ子かなと思いながら頭を撫でる

『あ…』

校舎の方に目をやるとトサカが見えたので手を振るとトサカは周りをキョロキョロと見てから小さく手を振り返してくれた

ついでに口パクでばーかとすると向こうはマヌケと口パクをしてきた

『…絶対にジャージ返さない』