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推し65 ページ32

白鯨が落ちる


ヨコハマが危機にさらされる





私のすべきことは…









「森さん、私の”予知”はまだ全て消えてしまったわけではありません」

「ん?どういうことだね」

「断片的に消えてきているのです、大まかな流れはまだ覚えています


私はまだこの記憶があるうちにどこかに書き写しておきたいと思うのです」

「そうだね…それが今君に出来る一番の最適解かな?」

「自分は…そう思うのです……」




記憶のなくなってしまった自分に出来ることは必ず以前よりも限られる



そうなってしまう前にこの町を、守るための、何かを…




「私は、そうは思わないけどね…」

「え?」



森さんは見た、今にも落ちてこようとする白鯨を




夕日に照らされ、美しく輝く純白の鯨を







「いいのではないかな…



A君…君は、君の”予言”が出来なくなったらどうなると思う?」

「それは…ポートマフィアの利益が……」

「違うよ、元に戻るだけさ」

「っっ…!!!」

「そう、君が来なかった時と全く変わらない



いつもの世界だ、未来の分からない…いつものね」




そうか


未来がいつでも分かっているわけではない

あくまで私はこの世界の異端者、
むしろこの”予言”は、この世界で生きていくと決めた私にはもういらないかもしれない






「そうか…そういうことか」

「ふふっ、ようやく気付いたのかい??」

「じゃあ、森さんは…最初から?」

「さぁね、まぁこの景色はしかと目に焼き付けておくことだね」




そういって森さんは再び白鯨を見つめる




「そろそろのようだね」

「武装探偵社もなかなか大胆な作戦を考えますねェ…」

「それで?君は結局どうするのだね??」





森さんが再度私にそう問う





「この世界で、この世界の住民として…生きていきますよ」





例え”予知”という名の記憶が無くなっても

私が未来を知る事ができなくても



逆を言えば、それでようやく私はこの世界の異端者から正式に






この世界で生きる覚悟を持った人間になったという事だ







「これからも宜しくお願いしますね…森さん」

「勿論だよ、A君」

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琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» わぁお 真逆の同じ身長w (2020年5月27日 5時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 琥月(こづき)さん» あwちなみに私も同じですwww (2020年5月26日 6時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» そして主人公ちゃんと身長が同じです(笑) (2020年5月25日 21時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 琥月(こづき)さん» 愛を叫ばせてるだけです!!それは嬉しいですねありがとうございます!!!! (2020年5月25日 21時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» 主人公ちゃんのキャラ好きです! (2020年5月25日 21時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホウ酸 | 作成日時:2020年5月19日 18時

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