31.お菓子は別腹！ ページ32
宗「じゃあ、行ってくる。」
凛「おう、頑張れよ。」
ニヤニヤと口元を緩めながら手を振る凛を睨みながら宗介は自分の部屋を部屋を出た。
女子寮までそまで距離がないためすぐに到着した。
普通の入り口から入れるはずもなく、バレないように女子寮の裏へと回る。
一階の右から3番目、しっかりと明かりのついている部屋を確認し、三回窓をノックした。
ドタドタの足音が聞こえ、数秒でガラッと窓が開いた。
『宗介！おそかっんぐっ？！』
隠れて来ているというのに、宗介を確認した瞬間大声を出したAの口を宗介は慌てて塞いだ。
宗「静かにしろ！バレるだろっ」
コクコクと頷くAに、小さく溜息を零して宗介は手を離した。
靴を脱いで部屋の中に入れば部屋のあちこちに落ちているお菓子、お菓子、お菓子。
その光景に宗介は顔を引きつらせた。
『宗介、何食べたい？ポテチ、チョコ、ケーキもあるよ！』
宗「どっからこんなに持ってきたんだよ….。」
『持ってきたんじゃなくて買い置きしてるの！』
お菓子の袋を開けながらここに座れと床をバンバン叩くA。宗介はそこに大人しく座った。
宗「あんなに食べておいてよくまだ食えんな。」
『んー？こんなの別腹に決まってるじゃん！』
早速お菓子を食べ始め、口元に粉をくっ付けて笑うAにつられるように宗介も口元を緩める。
そしてその粉を指先でとってやった。
『ん、はい…宗介、あーん。』
ズイッと目の前まで差し出されたお菓子。
断る理由もなく、口を開ければそのお菓子が入れられた。
そのあともお菓子を食べながら話していればあっという間に時間が過ぎ、お菓子も3袋目に突入しようとしている。
流石に寝る前にそんなに食べさせるわけにはいかないと、Aが掴みかけたお菓子の袋を宗介は奪い取る。
宗「食い過ぎ。もう寝るぞ。」
『えー！あと一個だけ！』
宗「それさっきも聞いたぞ。」
没収したお菓子を机の上に置き、宗介はスタスタとベッドに向かっていった。
2人部屋の広さをそのまま1人部屋として使っているA。
下に布団を引いて寝ることはできるが、肝心のその布団がないため、2人で寝るしかない。
長い夜になりそうだと宗介は何度目かわからない溜息を吐いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 608人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かのい(プロフ) - めっちゃ面白です！続き作って欲しいです！！！ (2018年5月17日 17時) (
レス) id: 496fc58da6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴかり(プロフ) - マジこの作品最高です！！宗介推しなので幸せです！！！ (2018年1月2日 21時) (レス) id: 93c4762313 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 素敵過ぎて大好きです続き見たいです！！！ (2016年12月24日 11時) (レス) id: ecda9cfb15 (このIDを非表示/違反報告)
マイ - ほんと面白いです！いっきに全部読みました！ありがとうございます！ (2016年12月13日 4時) (レス) id: 20749a2ad6 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - この小説とっても面白いです！ 引き込まれます。できれば続編を読みたいです！ もし作ったら教えてください！！ (2016年11月11日 19時) (レス) id: 53627d6798 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アコ
| 作成日時：2016年4月1日 23時
