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page2「誰か」 ページ10

「頭から血を流してるって聞いた時、
本当に死んじまうんじゃないかって思ってたけど、
こうしてまたお前と喋れてよかったよ」



あれから数十分。
まふくんとキヨくん、そして私を含め話をしていた。

私が寝ていた間に何があったのか、
私はどんなことをしていたのか、

色々と。



その話をしている時、キヨくんにと柔らかな目で私を見ていた。
優しくしようと思っているのが伝わってくるような、
とても、優しい目だ。


でも、何処か私を見てない気がするのは気の所為だろうか。


目が合っているのに、合っていないような、
よくわからない、もどかしい感情が押し寄せる。



_______私と、誰かを重ねてるような。



その誰かは記憶の奥底の方にしまわれているのだろう。
わかるわけがなかった。思い出そうとしたところで何も変わらない。
そんな自分がどうしようもなく嫌になる。


「……っておい、聞いてんのか。A」


その言葉でハッと我に戻り、
キヨくんの話に耳を傾ける。


「本当、【お前ら】が組んだら最強で、
俺らが勝ったことなんてなかったんだけど」


何らかのゲームをした時の話のようだ。
どんなことをしていたのか聞いただけだったが、
いつの日かのゲームの話は自然と興味を引いた。

と同時に違和感を感じた。



_______お前、ら……?



話を半分聞いていなかったので
『お前ら』とは、私と誰のことを指すのかわからない。

かと言って、
話を聞いていなかったくせに聞き返すのは無粋だ。





_______私にはそんな相方のような友達が居たんだ。





その言葉を胸に収めて、
またキヨくんの話に耳を傾けた、
今日のお昼すぎ。

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作品ジャンル:恋愛
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雨中と猫。(プロフ) - ちょこさん» うわああああんすみませえええええんがんばります (2022年2月10日 2時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2021年12月20日 22時) (レス) @page49 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - いちごポテトよーぐるとさん» 返信が遅くなりすみません!めちゃくちゃ嬉しいです、現在別作品「笑えないって」リメイク更新中ですのでもう暫くお待ち下さい!! (2021年12月9日 18時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
いちごポテトよーぐると(プロフ) - 色々な感情で涙が……とても面白かったです…。更新待ってます、! (2021年8月17日 0時) (レス) id: 33ba1212be (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - 眠夢_さん» うわああああありがとうございます!!今メインで書いている「笑えないって」という小説のリメイクを行っていてそちらが落ち着き次第こちらも更新しようと考えております!絶対完結はさせますので何卒ー!! (2021年8月13日 3時) (レス) id: 6b41ff11b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨中と猫。 | 作成日時:2017年4月29日 2時

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