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page41「哀れ」 ページ49
＿＿＿＿＿「僕はそらるさんを苦しめ続けます」
堂々と歯に衣着せぬ物言いに当たり前ながらそらるさんの目が見開く。何を言っているんだと言いたいことが丸わかりだったが見ないふりをして返答は待たず背を向ける。
「今のそらるさん、僕大嫌いです」
急いで買ってきてくれたペットボトルの水を持つ彼の右手に少しだけ心を痛めながら、言ってしまった嫌いという言葉に涙を流しながら病院を出た。
外は思ったよりも暗く、閑散とした伽藍でありそれが僕の空いた心にすり抜けた。なんだか今日は隣に誰もいないせいで寒いらしい。
「隣に居て欲しいよ…」
皆。皆。
Aちゃんのお姉さんが亡くなってから皆の様子が目に見えて変わりだした。確かに大切な存在に違いなかったがそれでも人の生死はここまで人を変えてしまうものなのだろうか。
あれからもう二年は経っているのに誰の時間も動き出さない。
Aちゃんの記憶の事も、そらるさんの事も。
自分勝手に背負っているに過ぎないけれど首が凝ってしまうほどは重いらしいそれは今日やっと時間が進んだにも関わらず嫌な結末へと野次は向いてしまった。
今から、何とかできるのだろうか。
帰路に向かう足にそう問いかけたくなった。Aちゃんの記憶が戻されてしまった今、そらるさんが現実を見ていない今、相方として。Aちゃんが好きな人間として。お姉さんの友人として。
僕はそらるさんの目を開かせないといけない。
『来たらお別れを言わないと』
そらるさんしか知らない言葉。
そらるさんしか彼女本人から聞いていない言葉。
そらるさんを唯一繋ぎ止める言葉。
きっと彼は全てを知っていた。知っていたが、何も出来なかった。だからAちゃんに当たるしかなかったんだ。一番彼女の近くで笑っていたAちゃんに。
どうしたらいいんだろう、と石ころを蹴る。すると
＿＿＿＿＿「あ、まふくんじゃん」
聞き慣れた星空を掬う声。
続く (更新停止中)
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雨中と猫。(プロフ) - ちょこさん» うわああああんすみませえええええんがんばります (2022年2月10日 2時) (
レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年12月20日 22時) (レス) @page49 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - いちごポテトよーぐるとさん» 返信が遅くなりすみません！めちゃくちゃ嬉しいです、現在別作品「笑えないって」リメイク更新中ですのでもう暫くお待ち下さい！！ (2021年12月9日 18時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
いちごポテトよーぐると(プロフ) - 色々な感情で涙が……とても面白かったです…。更新待ってます、！ (2021年8月17日 0時) (レス) id: 33ba1212be (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - 眠夢_さん» うわああああありがとうございます！！今メインで書いている「笑えないって」という小説のリメイクを行っていてそちらが落ち着き次第こちらも更新しようと考えております！絶対完結はさせますので何卒ー！！ (2021年8月13日 3時) (レス) id: 6b41ff11b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨中と猫。 | 作成日時：2017年4月29日 2時
