page27「反逆の一撃」 ページ35
「な、なんでキヨが…」
驚きの声。あれ、思ってた反応と違うと思ったのも束の間全て理解に及ぶ。
今まで一緒に行っていた見舞い。だが急にタイミングが合わないから一人で行くことにするというまふくんからの連絡。俺がAにお前には姉がいると言った日の後日に起こった出来事がそれ。そして警備員からの言われ慣れない【ストーカー】という言葉。今の「なんで」の明らかに予想外だという表情と驚嘆。
ゲーム実況なんてしているからか想像力はそれなりに乏しくない。なんなら始めの5分くらいでこいつ怪しいと言った人物が当たることも多々ある。まあ偶然の産物かもしれないが。
その予想が合っているかどうか。
性格のよろしくない俺は維持悪くまふくんに笑いかけた。
「ストーカーだから来ちまったわ」
あからさまに顔を青ざめるまふくん。訳がわからないと眉間に皺を寄せるA。あまり嬉しくもない予想が的中してしまったようでなんとも胸糞悪い。
「……どういうこと…?」
俺がいない間の会話がよっぽど何かあったのかおずおずと聞いてくる彼女を横目にまふくんの近くまで歩く。
監視カメラにはもうとっくにここに来るまでに映ってしまったであろうから警備員がここに来るのも時間の問題だ。
別に悪いことをしたわけでもないが、今ここに警備員が乱入してきて時間が潰されるのは惜しい。
「こっちが聞きてえよ、なあ、まふくん。」
俺にさっき見せた表情は彼女に背を向ける形だった為か、気を抜いていたからかわかりやすい表情だった癖に彼女の前になると「なんのこと?」ととぼけている顔。
目の前のコイツは完全に黒でありながらも、白をきるつもりだ。俺が態々説明を長々警備員にしたと思ってないのか、強行突破した騒ぎでも耳に入ったか余裕綽々の表情を浮かべている。
時間を稼いで終わらすつもりか。
「俺はAのストーカーだってよ。」
簡潔に端的に述べた造られた事実。
だがしかし彼女はまだ意味がわからないという顔。
「A、お前に姉がいたって話したよな?」
「う、うん…」
なんで俺が今ここにいるとか、ストーカーって呼ばれた理由がなぜなのか。なんて此処でコイツに言ったって警備員に連れて行かれたらまた新しい何かをまふくんは吹き込むんだろう。
「でもそれゲームの話なんでしょ…?」
現にこう首を傾げる彼女はまふくんの言葉に毒されている。
そんな今出来る反逆の一撃は姉の話題。思い出させる為の言葉。
「それはな___
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雨中と猫。(プロフ) - ちょこさん» うわああああんすみませえええええんがんばります (2022年2月10日 2時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2021年12月20日 22時) (レス) @page49 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - いちごポテトよーぐるとさん» 返信が遅くなりすみません!めちゃくちゃ嬉しいです、現在別作品「笑えないって」リメイク更新中ですのでもう暫くお待ち下さい!! (2021年12月9日 18時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
いちごポテトよーぐると(プロフ) - 色々な感情で涙が……とても面白かったです…。更新待ってます、! (2021年8月17日 0時) (レス) id: 33ba1212be (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - 眠夢_さん» うわああああありがとうございます!!今メインで書いている「笑えないって」という小説のリメイクを行っていてそちらが落ち着き次第こちらも更新しようと考えております!絶対完結はさせますので何卒ー!! (2021年8月13日 3時) (レス) id: 6b41ff11b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨中と猫。 | 作成日時:2017年4月29日 2時