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page8「リハビリ」 ページ16

今日、リハビリということで私が入院している病院に備え付けてある、
リハビリテーションへと私は来ていた。

骨折と言っても骨に何箇所かヒビが入っただけで完全骨折というわけではない。
だからと言って、不自由なく体が動かせれるわけでもないので、此処へ来ることを勧められたのだ。

あれやこれやと指示されるままにリハビリをし終え、休憩していると、
声変わりをしていない小さい子独特の高い声が聞こえた。


「あっ、ママ!
この人!!この人が助けてくれたんだよ!!!」


大きい声だなぁ、なんて思いながら
そちらをチラリと見やると小さい子というのは私が助けた子であり、
何処からどう見ても、私を指差していた。



「……ぇ?」



どうして良いのかわからず、
私は小さい子の隣にいるその子のお母さんに軽く会釈をする。

すると、小さい子は走って、その子のお母さんは小走りで私の方へと向かってきた。



「この子の所為で怪我をさせてしまい、申し訳ありません!!」



私の目の前に来ると慌ただしく、その子のお母さんは頭を下げた。
小さい子にも謝罪をしろと小声で言っているのが微かに聞こえる。



「あ、あの大丈夫ですよ?頭を上げてください、
それにそんな酷い怪我でも無いですし……」


記憶喪失した、
なんて正直に答えると土下座をしてきそうな勢いなので、
取り敢えず頭を上げてもらおうと声をかけるも、意味がないようで



「私がちゃんとこの子を見ていたらこんなことにはなってなかったんです、本当にすみません!!
なんとお詫びして良いか…。」


何かと自分を責めるばっかりだ。
それを見て、小さい子も


「ごめんね、おばさん…。」


と私に向かって謝る。



ちょっと待て。



_______オ、バ、サ、ンって言った?




「本当、申し訳ありません!!!ちょっと、光希!!お姉ちゃんでしょ!!」




そんな茶番を目の前で見せられ、
私はその光景に只々、笑みをこぼした。

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設定タグ:歌い手 , そらる   
作品ジャンル:恋愛
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雨中と猫。(プロフ) - ちょこさん» うわああああんすみませえええええんがんばります (2022年2月10日 2時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2021年12月20日 22時) (レス) @page49 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - いちごポテトよーぐるとさん» 返信が遅くなりすみません!めちゃくちゃ嬉しいです、現在別作品「笑えないって」リメイク更新中ですのでもう暫くお待ち下さい!! (2021年12月9日 18時) (レス) id: dcb807c257 (このIDを非表示/違反報告)
いちごポテトよーぐると(プロフ) - 色々な感情で涙が……とても面白かったです…。更新待ってます、! (2021年8月17日 0時) (レス) id: 33ba1212be (このIDを非表示/違反報告)
雨中と猫。(プロフ) - 眠夢_さん» うわああああありがとうございます!!今メインで書いている「笑えないって」という小説のリメイクを行っていてそちらが落ち着き次第こちらも更新しようと考えております!絶対完結はさせますので何卒ー!! (2021年8月13日 3時) (レス) id: 6b41ff11b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨中と猫。 | 作成日時:2017年4月29日 2時

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