君を振り向かせるのは５【HQ】

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「で？」
『でって？』



教室に戻る廊下で、何故か夕夏と那智が私を待っていた



「とぼけてるなー？」
『え？』
「黒尾先輩と写真は撮れた？」



その言葉で彼女達が何を言いたいのかハッと気が付いた



『あー……』
「で？」
『…はい。写真も撮れたし、二人の想像通りです』



熱くなる頬にそう言えば「やっぱりー！」と嬉しそうな二人



『やっぱりって、私そんなに顔に出てた！？』
「出てた」
『え！？』
「だから言った通りでしょ？黒尾先輩のこと好きなのかって前に聞いたじゃん」
『そ、その時はまだ――』
「えー？そう？」
『うん、』



自分で好きだと気付いたのが最近だから、いつからこういう感情を持っていたのかは正確にはわからないけれど……



「告白するの？」
『え！？しないよ！』
「しないの？付き合えそうだと思うんだけどなぁ」
『む、無理無理無理！付き合えるなんてそんなっ…だってクロ先輩は――』



モテるし、きっと私なんか眼中にない


優しくしてくれるのは多分マネージャーだから



「だからAはもっと自信持ちなって！」
『う……』
「私から見たら二人いい感じに見えるよ？」
『ほ、ほんと…？』
「ほんと。だから頑張りなよ！ね？」
『あ、ありがとう…』



もしクロ先輩が私のことを好きになってくれたら、きっと舞い上がるほど嬉しいんだろうな

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