アイドルがアイドルに恋した話 S.S

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「あ、A少しおでこ赤くなってる…」
「えっ、ほんとだ…」




咲良が余計なことを言うからあの勝利くんの凛々しい眉毛が八の字になる。
それはそれで可愛いんだけど。





『ひゃっ』
「あ、ごめんなさいっ……これで冷やしてください」




メンバーに頼まれていたのであろう彼の手に持っていた紙パックのいちごオレをおでこに当てられて冷やしてくれる。




『でも……』
「大丈夫です、こちらが悪いので」




ニコッと笑ってくれてそこから何も言えなくなる。ただズキュンと胸がなってとくとくと心臓が忙しくなる。



神様、今日で私は死ぬんでしょうか。


お互いもう一度謝ってやっと楽屋から後にした。






「おい勝利、あれ俺の頼んだいちごオレだったんだけど」
「ごめん風磨くん、俺のこれ飲んで」
「別にいーけど、勝利の無くなんじゃん」
「ううん、俺いらないから」




風磨くん、いちごオレ飲むんだ…
楽屋の前で突っ立ったままでいたらそんな会話が聞こえてきた。

なんで今私泣きそうなんだろう。





「A？」
『あ、ごめん』





先に歩いていた咲良の元へ駆ける。




推しから初めて貰ったいちごオレ。
おでこを冷やしたあと、勿体なくて飲めない かも。








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